という事で、今日も時差とともにニュースをお届けします。
○イタリア「ポルノ税」導入へ、財政赤字解消の切り札
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20051214i404.htm
たかが315億円の税収の為に、ここまで反発を食らうような事をするとは、それだけイタリアの国家財政が逼迫しているという事なのでしょう。しかし、こんな税金を導入したら、何処からが課税対象となる「ポルノ」になるのかという議論が紛糾するのは目に見えているんですけどね。見る人が見れば、源氏物語も「残像に口紅を」も立派なポルノなんですが、まさかイタリア政府はこれに課税しようとしてますかね。だとすれば、「これだから半島人は……」と揶揄されるのがオチです。
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ところで、ポルノ税の使途は主として少子化対策だという事なのですが、一般的にポルノを規制すると性犯罪が増加するという事について、イタリア政府はどう考えているのでしょうか。少子化対策のはずが、性犯罪ばかり増えて妊娠中絶率が上昇というのでは、お話になりません。それとも、「強姦によって妊娠した場合でも、原則として中絶は認めない」という厳格な中絶反対派だというのでしょうか。まぁ、私はかなりこれに近いスタンス*1ではありますが、果たしてこれが輿論になり得るかというと、非常に難しいと思うんですけどね。
それと、EU加盟他国から持ち込まれたポルノや、インターネット上で公開されているポルノなんかは、果たしてどうやって捕捉するのでしょうか。イタリアはシェンゲン協定に加盟していますから、フランスやオランダから持ち込まれたハードコアポルノはフリーパスですし、P2Pで手に入るポルノともなれば、国境そのものが存在しません。余程イタリア人の性的嗜好が特殊でない限り、このままではイタリアのポルノ産業が衰退して終わりです。来年の「ポルノ税」導入までに、この辺の穴を塞ぐ政策を提示できなければ、やる事は日本の「青少年健全育成」と同じになってしまいますね。
*1:少なくとも、子供に何等罪はないのですからね。ネグレクトのリスクはありますが、安易に中絶を認めるのは親のエゴでしかないでしょう。