五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

一死以テ大罪ヲ謝シ奉ル

 今回は、比較的短期間での浮上となりました。ツイッタランドの外気温が分かるようになると、「これを書いたらスラップ通報を食らうな」というのが何となく分かるようになります。そして、そういう事を書きたくなった時に、はてなブログは格好の隠れ家になります。

 さて、本日の本題はこちらです。

toyokeizai.net

 これに関しては、私自身もTwitterで軽く触れています。

 高梨沙羅が個人ノーマルヒルで4位に終わったのは単なる実力不足としても、スーツ違反で失格処分を食らったのはお粗末と言う他なく、「今後の私の競技に関しては考える必要があります」とまで言い切るのであれば潔く北京五輪を以ての現役引退を表明すべきです。そこは、周囲がきちんと引退へのお膳立てを進めてあげるべきでしょう。

 しかし、実際には内外からこれに水を差す動きが出てきています。

www.daily.co.jp

 はっきり言って、こういう呼び掛けは逆効果です。スーツの規定違反は歴とした大罪であるというのはさておき、現在高梨沙羅を一番許せないのは他ならぬ高梨沙羅自身であり、そこで「もう謝るのはおしまいにしてください」などと呼び掛けても却って高梨沙羅の罪悪感を増幅させるだけです。寧ろ、現在の高梨沙羅に必要なのは、慰めではなく禊ぎです。自分が犯した罪と正面から向き合い、真摯に反省する機会を与えてこそ、初めて高梨沙羅は真に再生できると言うべきです。

 では、どのように禊ぎの機会を与えるかですが、これはそんなに難しい話ではありません。国際スキー連盟全日本スキー連盟が、今回のスーツ違反を重大な不正行為と認定し、高梨沙羅に一定期間の出場停止処分を科すべきです。競艇のSG優勝戦でフライングを犯せば1年間はSG競走に出場できなくなる事とのバランスを考えれば、最低でも2022/2023シーズンが終わるまでは一切の大会への出場を禁止すべきでしょう。そして、これと併せて所属企業であるクラレにおいても一定の懲戒処分(懲戒解雇や選手契約解除を含む)を科せば、相当程度の社会的制裁を受けたと言えるでしょう。或いは、日本オリンピック委員会において、メダル獲得者への報奨金の裏返しとして失格者である高梨沙羅から制裁金を徴収すれば、これもまた相当程度の社会的制裁と言えます。

 ここで重要なのは、高梨沙羅に忖度して形式的なペナルティを与えるに留めるのではなく、第三者から見ても十分に厳しいと言える程度の処罰を行う事です。何故なら、ペナルティを与える理由は高梨沙羅に対して「社会は十分に制裁を加えた」と感じさせる為であり、中途半端な制裁は却って高梨沙羅の贖罪の機会を奪うだけです。誰よりも自分自身を許せない状態になっているからこそ、その自罰心に寄り添ってある意味苛烈とも言える制裁を加えるべきなのです。

 そういう意味で、「もう謝るのはおしまいにしてください」などという呼び掛けは論外です。今ここで高梨沙羅から謝罪や贖罪の機会を奪ってしまったら、高梨沙羅は自身の罪悪感に圧し潰されてしまいます。そして、極大まで膨れ上がった罪悪感を解消する為には、最早自らの命を以て罪を償うしかなくなるのです。こうなれば、高梨沙羅の行き着く先は阿南惟幾陸軍大臣と同じです。

ja.wikisource.org

 今回の事件により、高梨沙羅の現役引退そのものは不可避としても、人生そのものまで引退する必要はないはずです。しかし、Instagramの謝罪文を見る限り、高梨沙羅は現役引退よりも遙かに重い罰を自分自身に与えようとしている気がしてなりません。だからこそ、全日本スキー連盟は直ちに高梨沙羅への懲戒処分を決定し、高梨沙羅が自ら処す前に自他共に認める十分に重いペナルティを与えるべきです。さもなくば、高梨沙羅は北京から航空貨物として帰国する事になります。

 敗戦責任を取って自決するのであれば、せめて日本に帰国してからにして欲しいものです。