はいそこ、「にんげんいたるところあおやまあり」とか読んでるんじゃねえぞ。
この原典は、月性「清狂遺稿」の漢詩「将東遊題壁」*1でして、正しくは「じんかんいたるところせいざんあり」と読むのですが、最近では「にんげんいたるところせいざんあり」と読む事が多いらしく、広辞苑などの時点でも大抵は「にんげん」読みを採用しています。私は、高校時代の漢文の授業で「じんかん」読みを教わっているだけに、どうしても「にんげん」読みには違和感を感じます。
○釈月性 将東遊題壁 日本漢詩選 詩詞世界 碇豊長の詩詞:漢詩ribengushi
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shici/jpn30.htm
まぁ、この漢文教官は、
- 「登龍門」の正しい読みは「とうりょうもん」である。
- 漢語文法に照らせば、「券売機」ではなく「売券機」が正である。
など、様々な拘りがある御仁なので、上記の説が一般化するかと問われると、どうしても私は疑問を抱いてしまいますね。最近では、湯島聖堂で漢文入門なんか開講しているみたいなので、興味のある向きは受講してみては如何でしょうか。
○史跡湯島聖堂 - 文化講座
http://www.seido.or.jp/lecture/index.php
袴姿がトレードマークです。