五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

国土交通省の無様な泥縄

 という事で、今日もチョロチョロとニュースソースを消化します。

○空港の新規優遇発着枠、他路線転用に一定制限〜国交省方針

http://kyushu.yomiuri.co.jp/keizai/ke_05120601.htm

 あーあ、見る様もありませんね。こんな「泥縄」と揶揄されるのが見え見えな規制を敢えて今からやる所をみる限り、国土交通省スカイマーク関空から撤退されるのが余程ムカついたんでしょうね。クラスJ中毒で関空厨で、年内に使い切らなければならないクラスJクーポンの処遇に悩んでいる私からすれば、普通席しか存在しないスカイマークなんて、別に撤退されても全然困らないのですが。
 さて、この新しい規制ですが、実際に活用される事は先ずないでしょう。というのも、一般法学上、既に便数計画や予定運賃まで公表したスカイマークの福岡線・札幌線に対して、後付けの規制を以て就航を差し止める事は非常に困難だからです。既にAIR DOはANA北海道路線の別働隊ですし、スカイネットアジアやスターフライヤーも将来的にはANA九州路線の別働隊になる可能性が大です。こうなると、ANAからローカル線を割譲(というよりも押し付け)される事こそあれど、JALやANAの合間を縫って幹線に就航する可能性は、限りなくゼロに近いものがあります。
 となると、将来的にこの規制が適用される可能性があるとすれば、JALやANAの意向から自由でいられるスカイマークくらいのものですが、これから路線網の再編をしようにも、潰せる路線といえば神戸線くらいしかありません。或いは、機材を増備して発着枠を追加要求なんて事もあるかも知れませんが、スカイマークに機材増備の余裕が出来る頃には、羽田再拡張が完成して発着枠そのものが大幅に増えています。結局、こんな規制は国土交通省のオナニーに過ぎないのです。
 強いてスカイマークの「第二の創業」に横槍を入れるにしても、鹿児島線徳島線*1からの撤退を差し止める事は出来ないでしょうから、国土交通省の顔を立てる意味で、関空線の存続だけで手打ちになる可能性が大です。しかし、これって国土交通省自身が関空線を「不採算の地方路線」と認める事を意味するんですが、国土交通省はそれでいいんでしょうかね。まぁ、抑もこんな泥縄を見せ付ける時点で、関空の脆弱さを認めているようなものですが。だからとっとと伊丹の処遇を決定しろと(以下略)。

*1:これ、普通にATOKで変換すると「得しません」となってしまいます。流石ジャストシステム、テメエのお膝元の経済事情をよく理解しているようでorz