五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

駒大苫小牧に警告を下した高野連の激甘な状況認識

 という事で、今日の本題です。

駒苫、警告処分へ 「香田前監督現場に」 校長代理「夏」へ道、地元安堵

駒大苫小牧、春季大会から出場可能に

http://www.nikkansports.com/ns/baseball/amateur/f-bb-tp5-060308-0051.html

 何じゃこりゃあ!(ノ ゚Д゚)ノ ==== ┻━┻
 まぁ、私の危惧がピッタリ当たってしまった感じで、見事なまでに期待を裏切り予想を裏切らない遺憾な結果となってしまいました。しかも、夏の甲子園出場どころか香田誉士史の監督復帰まで画策しているというのですから、本件で如何に駒大苫小牧が反省していないかがよく分かるというものです。この辺、何としても「卒業生個人の不祥事」で済ませようとする駒大苫小牧高野連の浅ましさが見えてきますね。
 何度も繰り返すようですが、今回の事件は単なる「3年生による不祥事」ではありません。斯かる不祥事の再発を招いた駒大苫小牧の組織マネジメント能力の欠如であると同時に、部員の教育に失敗した駒大苫小牧教諭陣の指導能力の欠如でもあるのです。更に言うならば、昨年8月の暴行事件を経てもなお不祥事を発生させない雰囲気作りを成し得なかった現役部員にも一定の責任はあります。とても、「現役部員は飲酒・喫煙に関与していなかった」という理由だけでお咎めなしと出来るものではありません。
 勿論、今回「警告処分」という非常に軽い処罰*1で済んだのには、駒大苫小牧の自主的な選抜出場辞退及び監督・部長・校長の辞任及び辞職という高野連の処分を先取りするかのような自主避難が大きく関係しているでしょう。しかし、こんなものは単なる処分逃れの目眩ましでしかなく、そこには「何としても事後の処分を寛大にして欲しい」とする駒大苫小牧の卑劣な根性が見え隠れします。本来は、こんな目眩ましに騙される事なく、高野連は粛々と駒大苫小牧の組織マネジメント能力欠如を追及すべきなのですが、実際はというとこの為体です。

 日本高野連田名部和裕参事は、警告処分の理由について「(夏の大会を終えた)3年生の不祥事では対外試合禁止処分にしない原則。1、2年生は関与していないのだから、対外試合禁止処分は適当ではない」と話した。

 まぁ、昨年8月の1件田名部和裕は徹底した個人主義の持ち主だという事が報道されましたから、今回も

 飲酒・喫煙は3年生だけのこと。この場でみんなを巻き込むのは良くない。

 などと宣ったんでしょうね。こういう「罪のない現役部員の為」とでもエクスキューズしておけば聞こえはいいのですが、要は野球部を使って宣伝できなくなるのが厭だという「組織の論理」が発動しただけであり、その点について駒大苫小牧高野連とで利害が一致したというのが実状でしょう。そうでなければ、駒大苫小牧と同じく部員の不祥事を起こしておきながら、対外試合禁止という処罰を受けた3校について説明が付けられません。

○明豊など3校を対外試合禁止に

http://www.nikkansports.com/ns/baseball/amateur/f-bb-tp5-060308-0053.html

 これら3校と駒大苫小牧との違いは、たまたま不祥事の直接行為に及んだのが卒業生か現役部員だったかだけであり、組織マネジメント能力の欠如という点においては何等変わりありませんし、一見「その他多数」の部員に罪がないように見える点でも一致します。3校への対外試合禁止処分が認められるのであれば、駒大苫小牧に対しても同様に対外試合禁止の処分を下すのが、高野連としての一貫した対応であるというべきです。逆に、そういう是々非々の対応が取れないのであれば、高野連は自らの無能力を認め、解散して高体連に全ての権限を移譲すべきです。
 既に下されてしまった処分を変更する事は不可能なんでしょうが、今回の当事者に微塵でも良心があるのであれば、駒大苫小牧は今後の野球活動の実施を一切自粛し、香田誉士史も佐々木宣昭も自ら教員免許を返納すべきです。実行犯である3年生部員についても、二度とバットやボールを握るべきではありませんし、1・2年生部員も駒大苫小牧で野球活動に携わる事は断念すべきです。その上で、駒大苫小牧における他スポーツ部活動継続の為に、クラブ活動における不祥事発生予防の具体的なアクションプランを作成し、その実行方法について内外に知らしめるべきです。高野連からは「警告処分」という激甘なまでに寛大な処分で済ませてもらっているからこそ、却って駒大苫小牧には徹底的な自浄能力が求められるのです。
 これで、具体的な再発防止策を提示できないというのであれば、最早駒大苫小牧にはスポーツ活動だけでなく教育機関としての当事者能力がないものと言わざるを得ません。その場合は、速やかに学校としての無能力を明言し、駒大苫小牧の廃校を断行すべきです。ここまで来ると、駒大苫小牧の問題だけではなく、それを統括する駒澤大学の自浄能力までも問われる事になるのでしょう。



 因みに、今回駒大苫小牧に対して対外試合禁止などの処分が出なかった事により、飲酒・喫煙に及んだ3年生部員は、入学・入社当初から何等支障なく野球活動が出来る事になりました。「3年生部員の処分期間は駒大苫小牧に準じる」とする日本学生野球協会の見解を逆手に取れば、駒大苫小牧さえ対外試合禁止にならなければ、当事者もお咎めなしという事になるからです。要するに、卒業式に乗じて不祥事を起こせば処分を食らわずに済むという事でもあり、球界に悪しき前例を作ってしまう結果となりました。
 それならば、せめてこの3年生を退学なり停学なりに処する事が出来れば……とも思うのですが、元都立高校事務長だった母曰く、「一度卒業判定会議で卒業を認定してしまった場合、後からそれを取り消すのは非常に困難である」との事で、駒大苫小牧の体質を考えれば、凡そ具体的な処分は下されないと見るのが正解でしょう。但し、同時に「進学先・就職先となる大学や企業が、その入学や入試を取り消す事までをも妨げるものではない」とも言っていましたから、期待するとしたらつぼ八で飲酒・喫煙していたバカどもが進学や就職をフイにする事くらいですかね。その可能性すら、余り期待できないのが現実なのですが。

*1:実害がないんですから、処罰とすら言えませんね。