五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

変な発言は変な法相でした

 このニュースは、フロレスタンさん経由です。

小田急線高架化訴訟:「変な裁判」は変な発言でした。 参院法務委で杉浦法相答弁

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20060324ddm041040077000c.html

 まぁ、確かに「変な裁判」ではあったんですが、単に小田急高架化事業の認可を取り消したから変な裁判だというのではなく、その認可取り消しに後続する手続きがオッペケペーだったからこそ、この訴訟は「変な裁判」なのです。単に「行政敗訴」という結果だけを見て「また藤山か」「国破れて三部あり」などと論評する事は、法治国家としての日本を否定する行為でしかないのです。
 小田急高架化そのものについての私見は、以前にも記しています。しかし、「行政手続の瑕疵」という点に関する限り、事業認可の取り消しという判決は、至極真っ当なものであると言えます。この点については、藤山雅行裁判長が非難される謂われは何もありません。小田急高架化訴訟における最大の問題点は、原告の提示する代替案に現実性が全くなく、原告自身も高架化の差し止めを希望していないという事なのです。
 通常、公共事業の認可に係る行政訴訟において、事業主体者敗訴の判決があれば、必ずそれに付随または後続して事業の仮差し止めという手続きが取られます。その事業認可が違法であると認定された以上、その事業を継続させる理由など何もないからです。しかし、小田急高架化訴訟の東京地裁判決においては、現在進行中の事業を差し止める文言が何もなければ、原告も仮差し止め請求を起こしていません。これでは、何の為の裁判だったのか分からなくなってしまいます。
 結局、藤山雅行も木下泰之も「勝訴」言いたかっただけちゃうんか、と。要は、裁判によって実利よりも勲章を得ようとしたという事であり、その出汁にされた小田急電鉄や東京都にとってはいい面の皮です。杉浦正健も、どうせ判決批評するのであれば、その判決を得た人間がその後どう動いたかまでを見て、裁判所の権威が個人の名誉欲に費やされたという事にこそ怒るべきでしょう。それが出来ないようであれば、所詮杉浦正健も同じ穴の狢という事です。