五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

ブロードバンド完全定額制で事業者がバンザイ

 今日は時差が出来てしまったので、こんなニュースだけ置いときます。

○ネットの完全定額制もはや限界 事業者ら適正コスト検討

http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200609140007a.nwc

 このニュースについては、我らが大石英司先生も若干触れていて、私もちょこっとコメントしています。

大石英司の代替空港: 定量制ネットの終わり

http://eiji.txt-nifty.com/diary/2006/09/post_beb5.html

 恐らく、私は「残り1割」に相当するヘビーユーザーなんでしょうが、P2Pにおける違法トラフィックの規制は、トラフィック解析などする事なく、総量規制による方法でどうにでもなると思っています。というのも、現在のP2Pトラフィックを大幅に消費しているのは、

  • エロ動画
  • 映画
  • Warez

 の3つくらいで、それ以外のトラフィックなど微々たるものです。シャイロック、じゃなかった、ジャスラックを始めとするコンテンツ業界が目くじらを立てて「Winny規制」だの「YouTube規制」だのと言っていますが、通信事業者からしてみれば、MP3ファイルのP2PトレードやYouTubeでの動画共有などチョロでしかありません。だからこそ、今まで通信事業者は表立って違法トラフィックの規制には乗り気でなかったのであり、逆に言えば、通信事業者が自ら従量制への回帰を口にするという事は、それだけ通信事業者自身がトラフィックの増大で追い詰められているという事なんですね。
 まぁ、FTTHの拡販ばかりに力を入れて、バックボーン増強を等閑にしていたという点では、今回の値上げ騒動は通信事業者の自業自得というものです。下り回線だけでなく上り回線も増強すれば、自然とP2Pで取り扱われるファイルも大規模化していく事など、考えるまでもない話だとは思うんですけどね。ADSL回線数が純減に転じるまで具体的対策を打ち出さなかったという辺りに、通信事業者のオッペケペーぶりが見え隠れします。或いは、FTTHでユーザーを大容量トラフィックに麻痺させておいてから従量制に移行するというマッチポンプなのかも知れませんけどね。