五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

ロマンスカーMSEの詳細情報

 昨日の第一報に続き、詳細なニュースソースが出てきました。

小田急電鉄ロマンスカー」の東京メトロ乗り入れは2008年春から,車両概要などが発表に

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060920/121327/

 更に詳しい情報が、レイル・マガジン編集長のブログで公開されていました。

○編集長敬白: 新型ロマンスカー・MSEを発表!

http://www.hobidas.com/blog/rail/natori/archives/2006/09/mse.html

 何故かプレスリリースよりも圧倒的に詳しいこれらの記事により、新たに以下の事が判明しました。

  1. 流線型先頭車にもプラグ式ドアの貫通扉がある
  2. 貫通型先頭車はこんな形状をしている
  3. 土休日は箱根湯本・片瀬江ノ島に乗り入れる
  4. JR御殿場線への直通は想定していない

 ええ、もう昨日に引き続いて赤っ恥ですよ⊂⌒~⊃。Д。)⊃



 こうなると、残る疑問はあと2つです。

  1. 平日昼間や土休日は千代田線に乗り入れるのか?
  2. MSEによって駆逐されるのはどの車両か?

 千代田線直通は、恐らく平日夕ラッシュ時限定となる事でしょう。一応、千代田線沿線には表参道ヒルズという集客施設こそありますが、わざわざロマンスカーを仕立てるほどの旅客需要があるかとなると、些か疑問が残ります。また、千代田線沿線の定住人口はそんなに多くありませんから、千代田線沿線から箱根や江ノ島に向かう需要もたかが知れています。もし、これらの需要がそこそこ存在するという事であれば、東武特急が北千住に停車するようになったのと同様、ロマンスカー代々木上原や下北沢に停車するようになっていた事でしょうし、恐らくこれだけで事足りてしまいます。
 現在、「ホームウェイ」が代々木上原や下北沢に停車していないのは、新宿発の乗客だけで座席が埋まってしまうからであり、乗車駅毎の座席枠を設けても徒に新宿発の乗車機会を減殺してしまうだけだからです。逆に言えば、現状の「ホームウェイ」は千代田線内からの着席需要を獲り逃しているのであり、MSEの使命は正にその着席需要を特急料金収入へと昇華させる事にあるのです。代々木上原から快速急行や急行に乗車しても着席する事は凡そ不可能ですし、多摩急行に乗車したからといって確実に着席できる保証はありません。中長距離の通勤客が多い小田急においては、「追加料金を払ってでも着席したい」とする需要が少なからず存在しますから、MSEによる地下鉄ロマンスカーはかなりの実績を叩き出す事になるでしょう。
 ここで、昼間や土休日は千代田線に直通しないとなれば、独自運用を組まれるにしてもEXEとの共通運用を組まれるにしても、新宿口で通常のロマンスカーとして活躍する事になります。当然、MSEが就役すれば、それに伴って余剰となる車両が出てきます。私が思うに、MSEによって駆逐されるのは、VSEによる駆逐を免れたHiSEの残党になる事でしょう。当初は4編成あったHiSEは、VSEの就役によって2編成が退役しています。この残り2編成をMSEで代替すれば、運用上は帳尻が合う事になります。既に、MSEが千代田線に直通する時間帯のLSE/HiSE運用は激減していますから、HiSEがいなくなる事による運用上の不利益は殆ど存在しません。
 あとは、果たしてMSEで車内販売を実施できるか否かという所が分かれ目になるでしょう。現状、「走る喫茶室」やワゴンサービスなどの車内販売は、箱根湯本発着の列車に限定して実施されています。もし、MSEに車販準備室がなければ、販売カウンターを持っているEXEを玉突きで「はこね」に回すでしょうし、MSEに車販準備室を設置するのであれば、EXEを「はこね」運用から駆逐する可能性が大です。MSEが前面展望に若干の色気を残した所から推測するに、EXEと同規模の販売カウンターが設置される可能性の方が高いとは思いますけどね。