五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

HondaJetが受注開始

 遂にホンダが航空機業界へ殴り込みです。

○【写真蔵】ホンダジェット、受注開始

http://response.jp/issue/2006/1020/article87466_1.html

 量産開始まではあと4年ありますが、試験飛行を繰り返していればあっという間です。新型航空機の開発がどれだけ困難かは、A380が厭と言うほど示している通りです。久し振りにホンダが業界のモルモットになっているのですから、ここぞとばかりにホンダイズムを見せ付けて欲しいものです。
 では、果たしてHondaJetがどれだけ売れるかという事ですが、残念ながら国内セールスでは余り伸び行きが期待できないでしょう。元々日本にビジネスジェットの文化が存在しないという事もありますが、何よりも首都圏に小型機用の空港が存在しないというのが最大の問題です。名古屋なら小牧、大阪なら八尾と、都心部から程近い所に小型機が就航可能な空港があるのですが、東京にはその手の空港は存在しません。一応、調布飛行場なんてものは存在しますが、運用が大幅に制限されていて、とてもビジネスジェット拠点空港に出来る代物ではありません。

調布飛行場問題

http://www.chofu.net/airport/

 一方で、既存空港を活用しようにも、羽田空港は沖展後も定期便だけで発着枠が殆ど埋まってしまう事でしょうし、成田空港や百里飛行場都心部から遠すぎて使い物になりません。強いて可能性があるとするならば、米海軍艦載機部隊が岩国基地に転出した後の厚木基地なんでしょうが、米海軍が全面撤退するならいざ知らず、輸送部隊が丸々残る事になるであろう厚木基地の軍民共用を米海軍がおいそれと受け容れるとは思えません。結局、首都圏の空港不足が国産機事業をポシャらせるという事になり、日本は何時までも航空機後進国であり続けるという事なのでしょう。まぁ、ここ最近のエアバスオッペケペーぶりを見るに付け、官民ともに莫大なコストを必要とする航空機開発を他国に任せるのは一つのスマートなやり方であるような気がしなくもないんですけどね。