五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

スターフライヤーの意味不明な乗り継ぎ運賃

 赤字決算では飽き足りなかったのか、スターフライヤーは更に変なプレスリリースを追加してきました。

○上海−北九州空港トランジット−東京(羽田)予約・販売開始について

http://www.starflyer.jp/starflyer/news/news_20061030.pdf

 誰が使うんだ、誰が( ´゚д゚`)
 この運賃、東京ではなく上海でしか発売しないとの事ですから、首都圏での認知度不足は等閑に、更に認知度の低い上海で死屍累々という、とんでもない結果になりそうです。それならせめて、中国南方航空ではプレスリリースが出ているのかと思ったら……

○News(英語)

http://www.cs-air.com/en/news/index.htm

 シカトかよm9(^Д^)プギャー
 それもそのはず、上海アウトバウンドで見ると、北九州乗り継ぎはこんなに不便なのです。

  • 上海(浦東)→北九州→東京(羽田)
    • CZ655 PVG 1140 → KKJ 1415
    • MQ084 KKJ 1630 → HND 1800
  • 東京(羽田)→北九州→上海(浦東)
    • MQ079 HND 1220 → KKJ 1405
    • CZ656 KKJ 1515 → PVG 1600

 何とか成立する乗り継ぎの組み合わせは往復ともこの1通りだけであり、しかも運航日は火木日と週3日だけです。それでいて、往復とも空港=空港ベースで5時間前後の所要時間が掛かっているのですから、正に「格安旅行者」向けの運賃であり、往年のJAL小松=ソウル線のような様相を呈する事でしょう。敢えてこのような行程を選択する旅客の需要が、スターフライヤーの提唱する「一味違うホスピタリティ」とミスマッチである事は、言うまでもありません。



 因みに、現在の東京=上海線は、デイリー便だけでもこれだけ充実しています。

  • 上海(浦東)→東京(成田)
  1. JL796 PVG 0850 → NRT 1230
  2. MU523 PVG 0905 → NRT 1250
  3. NW026 PVG 0925 → NRT 1310
  4. CA929 PVG 0955 → NRT 1355*1
  5. NH922 PVG 1015 → NRT 1355
  6. MU521 PVG 1135 → NRT 1520
  7. JL622 PVG 1200 → NRT 1540
  8. NH920 PVG 1315 → NRT 1650
  9. JL792 PVG 1400 → NRT 1740
  10. CA919 PVG 1435 → NRT 1810
  11. MU271 PVG 1510 → NRT 1900
  12. JL610 PVG 1545 → NRT 1925
  13. CA157 PVG 1700 → NRT 2100
  14. NH960 PVG 1710 → NRT 2055
  • 東京(成田)→上海(浦東)
  1. CA158 NRT 0850 → PVG 1105
  2. NH919 NRT 0945 → PVG 1205
  3. JL791 NRT 0945 → PVG 1210
  4. MU272 NRT 1055 → PVG 1310
  5. JL619 NRT 1120 → PVG 1345
  6. MU524 NRT 1350 → PVG 1600
  7. NH959 NRT 1400 → PVG 1615
  8. JL621 NRT 1415 → PVG 1640
  9. CA930 NRT 1455 → PVG 1720
  10. MU522 NRT 1620 → PVG 1835
  11. NW025 NRT 1750 → PVG 2015
  12. NH921 NRT 1840 → PVG 2105
  13. JL795 NRT 1910 → PVG 2135
  14. CA920 NRT 1940 → PVG 2205

 何と、スターフライヤーの東京=北九州線よりも便数が多いんですね。しかも、格安航空券を探せば3万円未満*2のものまであるというのですから、最早北九州空港を経由する理由など何もありません。
 そして、「便利な羽田空港利用」という売り文句には、こんなオチまで待っていました。

○羽田−上海シャトル運航へ 日中、首脳合意受け検討

http://symy.jp/?Ejeウェブ魚拓+ウェブ精米)

 死亡フラグ立ちましたm9(^Д^)プギャー



 まぁ、こんなに変梃な運賃を発売するという事は、スターフライヤーだけでなく中国南方航空も相当苦戦しているという事なんでしょうね。景気のいい話が聞こえてきたのは8月くらいのもので、実際には大多数のビジネス客がデイリー運航の福岡線を利用している事でしょうから、ロードファクター以上にユニットレベニューで深刻な状態にあるものと思われます。ひょっとしたら、中国南方航空北九州空港撤退第1号になるのかも知れません。
 こうなると、新北九州空港の三本柱である「24時間空港」「西日本の物流拠点」「環黄海圏の国際空港」が、全て崩壊する事になります。新北九州空港の失敗が誰の目にも明らかとなった時、いよいよ輿論による政治責任の追及が麻生渡や末吉興一を襲う事になるでしょう。それまでの間、精々新福岡空港というブラフを張っておく事ですね。

*1:日曜日は25分早発。

*2:ここに旅客施設使用料燃油サーチャージを加えると、実際には5万円近くする事になるのですが。