JALについては、こんなニュースもありました。
○日航、JR東日本株も売却
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20061026/112491/
財務畑の話についてはibstokyo.comさんにお任せするとして、私が気になったのはこの部分です。
国土交通省幹部は別のしがらみを指摘する。「すべての赤字路線から撤退すれば、手っ取り早く相当な収益改善が見込める」。だが、それはできないという。撤退路線の地域関係者や政治家からの圧力が強いのだ。
おたくの大将に言え、おたくの( ´゚д゚`)
関空発着路線についての柵*1は、国土交通省にその大部分があります。特に深刻なのは、ここ暫くの間、国土交通大臣が関西に地盤を持つ公明党議員であるという事です。こんな状況で関空発着路線を大々的に整理すれば、2009年度における成田・羽田の発着枠再配分でJALが不利な扱いを受けるであろう事は、火を見るよりも明らかです。こんな柵がなければ、大阪=ロンドン線なんてとっくに廃止されています。
序でに言うと、ANAが不採算国際線を大幅に縮小できた最大の要因は、スターアライアンスへの加盟にあります。確実に数字の稼げる長距離国際線や支那大陸線以外、ANA国際線は殆どがコードシェアによる他社運航便となっています。JALも来年早々にはoneworldに加盟しますから、やはり不採算路線は尽く廃止の対象になる事でしょう。取り敢えず、香港線やオーストラリア線が大幅に減便されるであろう事はほぼ確実ですね。
あとは、国内線における不採算の解消というJAL内部の問題です。特に深刻な状況となっているのは、供給過剰に陥っている東京=福岡/北九州線でしょう。どうせ、福岡県や北九州市はスターフライヤーに入れ上げているんですから、この際キッパリと北九州空港から撤退してみたらどうですかね。新北九州空港開港までの恩を仇で返されたんですから、このくらいの懲罰的撤退は許されるでしょう。
*1:「しがらみ」です。「さく」ではありませんので、念の為。