五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

スターフライヤーの10月搭乗率が60%超え

 今頃、中の人は糠喜びでしょう。

スターフライヤー 10月搭乗実績について

http://www.starflyer.jp/starflyer/press/press_20061106.pdf

 繁忙期以外では初めての60%超えという事で、漸く改善の見込みといった所でしょうが、まだまだ下期目標とされる67%には遠く及びません。割引運賃の乱発で当初見込みよりイールドが大幅に悪化しているという事を考えても、全体で現在の昼間便並みの搭乗率を確保しなければ、2007年3月通期決算で見込みよりも更に赤字を拡大させる事になるでしょう。



 ここで気懸かりになるのが、北九州→羽田の早朝便における搭乗率の落ち込みです。従来、SFJ70便はスターフライヤーの早朝・深夜便の中でも比較的高率の搭乗率を弾き出し、「自家用車や乗り合いタクシーで乗り付ける24時間空港」という北九州空港のイメージリーダーを務めてきたのですが、9月には羽田→北九州の深夜便よりも搭乗率が低くなり、10月においてもその傾向は収まる気配を見せません。この深夜便とは、SFJ91便とSFJ93便との合計での数字ですから、本当の深夜便であるSFJ93便の搭乗率は、両者の平均値である57.6%を大幅に下回っている事でしょう。
 4号機就航による羽田発着枠の追加確保の為にも、或いは出資者に対する責任を全うする為にも、下期における平均搭乗率67%の死守は、スターフライヤーにとって最低限の必達目標です。11月以降、SFJ71/92便の廃止によって全体の搭乗率はかなり改善される事でしょうが、このまま行けばSFJ93/70便も全体の搭乗率を大きく引き下げる要因になる危険性が大です。スターフライヤー自身が早朝・深夜便によるラディカルなパラダイムシフトを起こせないのであれば、年末年始の繁忙期が終わる1月8日を以てSFJ93/70便も廃止すべきでしょう。
 中間決算での10億円にも及ぶ赤字が広く判明した以上、スターフライヤーが己のコンセプトに殉じる余裕など残されていません。「24時間運航」などという妄想で徒に赤字を垂れ流し続けるようなら、いよいよ来年には出資者や監督官庁が直接介入に乗り出してくる事でしょう。スターフライヤーの「航空会社ごっこ」に付き合ってくれるバカは福岡県や北九州市だけなのです。