五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

スターフライヤーの中間決算はまたも赤字

 という事で、そんなスターフライヤーの中間決算が出ました。

スターフライヤー赤字幅縮小、今年度下期は黒字見込み

http://symy.jp/dM2mウェブ魚拓+ウェブ精米)

○2008年3月期中間決算について

http://www.starflyer.jp/starflyer/press/2007/press_20071024.pdf

 やっぱり赤字かよm9(^Д^)プギャー
 ……と、お約束お約束(つ´∀`)つ
 まぁ、赤字見込み自体は前々から言われていた事ですから、今更取り立てて驚くべき事でもありません。池青鯉さんのメル凸で、地元企業からも既に最後通告を突き付けられている状態である事が判明していますが、今年度下期にも黒字転換できないという事であれば、いよいよ自力での資金調達が困難になり、名実共にANA傘下に降る事になるでしょう。尤も、関西空港就航記念運賃をズルズルと延長しているようでは黒字化スキームも絵に描いた餅ですけどね。何だかんだで低運賃にしないと勝負にならないという辺りが、スターフライヤーのLow Quality Carrierたる所以なのでしょう。



 なお、今回の中間決算においては、長期借入金が減少する一方で短期借入金が大幅に増えている事が、池青鯉さんによって指摘されています。

○結局は増加しているのでしょう - 言いたい放題 許してね(スターフライヤー) - Yahoo!ジオシティーズ

http://geocities.yahoo.co.jp/gl/taka741113/view/20071030/1193671690

 私は財務知識に疎いので、この手の論評は池青鯉さんやibstokyo.comさんにお任せしたい所でもありますが、15分ばかり掛けて借入金についての入門知識を囓ってみた所、どうやら中小企業の借入金は短期ではなく長期に寄せていくのがセオリーのようです。

○短期借入金とは?長期借入金とは?

○短期借入金を長期借入金に借り換えよう!「借入金を半分にする方法」 / 社長のための得する資金・人事ブログ

○2005年07月19日|思うように資金調達ができない方へ

○素早い対応が倒産の危機を未然に防ぐ : シリエズオンライン - 会計事務所のための情報マガジン

http://www.accs-c.com/syriez/archives/2005/03/post_50.php

 スターフライヤーの財務状況は、こうした企業経営のセオリーとは逆コースを辿っています。長期借入金返済額の4倍近くもの短期借入を行っているという事は、それだけスターフライヤーが短期的な運転資金に窮しているという事であり、決算報告書の内容よりも深刻にスターフライヤーが追い詰められているという事でもあります。地元企業によるこれ以上の増資が見込めない以上、スターフライヤーを待ち構えているのは経営破綻まで延々と続く自転車操業であり、ANAの軍門に降る事による企業アイデンティティの喪失なのです。



 そして、私が気になっている事が、もう1つあります。それは、7月以降、ANA販売分の搭乗率や実搭乗者数が一切公表されていないという事です。毎月の利用実績において、「ANA販売分」とされる座席数はしっかりと提供座席数から減算されているのですが、総旅客数については何故か前年同月比でほぼ同水準か微増をキープしている為、搭乗率で見ると前年比大幅増という結果になってしまっています。幾らSFJ71/92便の総旅客数に対する寄与率が微々たるものだったとはいえ、12往復中の1往復を廃止して、なおかつANAとのコードシェアによって提供座席数が減ったにも拘わらず、総旅客数が7%近くも増えるというのは、実に不思議な話です。ANAが発表する輸送実績では自社運航分の数字しか判らない為、疑問は深まるばかりです。
 まさかとは思うのですが、提供座席数においてはANA販売分を除いておきながら、総旅客数においてはANA販売分を含めているなどという事はしていないでしょうね。昨今、赤福だの吉兆だのと数字の偽装が社会問題になっていますが、搭乗率を水増ししていたとなると、国土交通省による処分の対象となるだけでなく、社会的な信用も失っていよいよ経営破綻まっしぐらです。プレスリリースの真偽は、来年の航空輸送統計年報まで待たなければ判りませんが、ひょっとしたらスターフライヤーの搭乗率偽装が判明する頃には会社そのものが無くなっているのかも知れません。何億円もの税金をスターフライヤーに突っ込まれた福岡県民や北九州市民にとってはいい面の皮ですが、これは有権者の自己責任というものでしょう。