五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

機械になれない人間は社会人になれない

 という事で、久し振りにニュースネタで記事を書いてみます。

○「就活マシーンは涙を流さない」 −−「Webテスト」を知っていますか:NBonline(日経ビジネス オンライン)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080428/154470/

 まぁ、記者にしてもコメントにしても実に学生べったりの甘ったるい意見が並んでいますが、私はこういう学生を甘やかす論調に反吐が出ます。本文中に出てくる学生は自身を「就活マシーン」などと卑下していますが、ハッキリ言って自らを機械の部品と割り切れない人間に会社勤めは無理です。企業にとって、従業員なんてのは単なる部品であり、その従業員がどんな人間性を有しているかなど、さしたる問題ではありません。強いて言うなら、犯罪や事故で企業の信頼を失墜させるような人間でさえなければいいのであり、何かと企業に対して「人間らしい」要求をしてくるような従業員など、企業にとってはお荷物以外の何物でもありません。
 もし、人間性を保ったまま働きたいなどと願うのであれば、企業の従業員になどならないで、スポーツ選手のように企業とプロ契約を結ぶ事です。健康保険や厚生年金などの社会保険に加入できない分、会社員よりも金銭的には不利になりますが、少なくとも個人事業主でいる方が人間性はより維持できます。とはいえ、米国メジャーリーグでさえ、個人事業主であるはずの選手を農産物扱いしているという事だけは銘記しておくべきでしょう。



 序でに言うと、企業にとって従業員が単なる部品であるという事は、即ち従業員など幾らでも代替が可能であるという事でもあります。現在就活に勤しんでいる学生が「自分にしか出来ない仕事がある」「自分にとっての天職は必ず存在する」などと信じているのだとしたら、それは思い上がりも甚だしいというもので、こうした自惚れは採用する側にとっては百害あって一利なしです。企業が企業として業務を遂行する以上、たかが1名や2名の従業員が欠けただけで業務が停止するようでは拙いのであり、誰もが代替人員となれるようコンティンジェンシープランを整備しておくのはリスク管理におけるイロハのイです。そんな中で、他の人間よりもより忠実かつ効率的に業務をこなせる人間こそ、総ての企業が真に求める人材であり、余人を以て代え難い人間性のある人間など、却って人的ブラックボックスを量産するだけの厄介者なのです。
 この点について、公務員の世界は更に機械化が進んでおり、些細な業務を1つ執行するだけでも、起案書を作成して係長に始まるスタンプラリーを経なければなりません。そこには、人間性などというものは欠片もなく、ただ役所としての業務システムがあるのみです。公務員というものは、その業務システムの忠実な歯車に過ぎないのであり、各個職員の人間性が発揮されるケースなど存在してはならないのです。逆に言えば、公務員の人間性が著しくスポイルされるからこそ、総て公務員は全体の奉仕者たり得るのであり、法令によって定まった業務システムのみに則り、誰が事務を執行しても同じ結果になる事で地方行政の公平性が担保されるのです。
 こんな辺境のブログを読みに来る就活中の学生などほぼ皆無でしょうが、もし現在就活中の人がいるのであれば、今の内に「就活マシーン」になる練習をしておく事を強く推奨します。どうせ、就職した後は「企業マシーン」になるんですからね。