五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

久し振りのコミケ

 先週、久し振りにコミックマーケットに参加してきました。勿論、ブロハラすらまともに更新できていない奴が新刊なんか書ける能力があるはずもなく、凡そ12年ぶりの一般参加、それも午後2時を過ぎてから出撃するという余裕ぶちかましのプレイでしたが、そのお陰でりんかい線乗車1時間待ちという珍しい光景を見られたので、それはそれでよしとしましょう。
 さて、画才のない私は元々文章系サークルで参加していたのですが、インターネットを本格的に始めた1999年以降、表現活動の場は同人誌からウェブサイトへと次第に移行し、2000年の冬コミを最後に、コミケそのものに参加しなくなってしまいました。というのも、自分で書くのも文章系なら、見て回るのも主に文章系だったので、インターネットが普及すればするほど、文章系サークルが同人誌ではなくインターネットに発表の場を求めるようになったからです。特に、ブログやSNSが普及し始めた2005年以降ともなると、敢えて同人誌に情報を求めなくても、殆どの情報がインターネット経由で入るようになってきてしまったのです。
 私が初めてブログを持ったのは2004年11月で、諸般の事情によりSo-net blogからはてなダイアリーに引っ越してきたのが2005年6月です。前職でデスマーチに巻き込まれてからは更新頻度が一気に落ちましたが、何だかんだで細々とブロハラも更新を続けています。2006年2月から始めたmixiや2006年5月から始めたはこパラなどを含めれば、ほぼ毎日何処かのブログやSNSで日記またはそれに類するものを書いています。わざわざ印刷・製本して販売するという手順を踏まなければならない同人誌に比べれば、ノートパソコンや携帯電話からもアップデートできるブログやSNSの方が、遙かに手軽に表現活動が出来てしまうのです。
 こうなると、コミケにおける文章系サークルの存在意義について、些か疑問に思わざるを得なくなってきます。ブロードバンドや携帯電話などのデジタルデバイドがほぼ全国的に解決された今日、敢えてウェブサイトではなく同人誌にて文章系の表現活動をする意味とは一体何なのか、既に私には分からなくなってしまいました。恐らくは、私が同人誌という紙媒体でなければ為し得ない表現技法を身に付けていないからなのでしょうが、単に文章の内容で勝負するだけなら、最早定型化されたブログのフォーマットですら十分と言える域です。
 唯一、インターネットではなく同人誌で発表する意味として私が理解できるのは、その内容について対価を徴収し得る事です。しかし、これとて会員制サイトや有料メールマガジンという方法によりインターネットで代替する事は可能ですし、実際に私も大石英司先生の有料メールマガジンを購読しています。更に言うなら、こうした有料サービスというのは文章にそれだけの価値があって初めて成立し得るものですから、凡そ私の駄文では同人誌も有料メールマガジンも成立し得ないのです。
 結局、今回の夏コミで私が購入した同人誌は、Answer×Answer関係のものを除けば、マイミクさんのサークルで販売していたクイズ大会の問題集だけです。流石に、問題集はインターネットに流れる事が殆どありませんが、これとて主催者がウェブサイトに掲載してしまえばそれまでの話です。そして、そういうクイズサークルが多くなればなるほど、私の足もコミケから遠離っていくのでしょう。