五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

総務省が新北九州空港に大々的なダメ出し

 これまた、今更感のあるニュースだったりしますが(ノ∀`)

○大型公共事業、6割が予測聞かず実施、無駄な結果続々 - 政治

http://www.asahi.com/politics/update/0805/TKY200808050469.html

 m9(^Д^)プギャーッ
 本文を読んでみると、新北九州空港について以下のような指摘がなされています。

 需要予測等の際に見込まれる航空路線は、事業主体が需要予測等を行い、算出した航空旅客流動量を基に設定を行っている。しかし、実際の航空路線の開設は航空会社が採算性等を検討した上でその適否を決定し、開港の半年から1年前の時点で国土交通省に届出を行っており、需要予測等の際に開設を見込んだ航空路線が実際には開設されていない。

 平成14年度に実施した事業再評価の際に需要予測等の見直しを行い、4年度に行った当初の需要予測値522万7,000人(目標年次:17年度)から283万3,000人(目標年次:19年度)に下方修正し、駐機場の駐機地点を9バースから8バースに縮小した。見直した需要予測値に対する18年度の実績値の割合は43.8%となっている。

 国内線の乗降客数について、平成14年度に実施した19年度の需要予測値に対する18年度の実績値は43.8%である。事業主体は、かい離の原因分析について、効果の発現状況の安定及び効果の発現に係るデータ収集に一定期間を要する等により、供用開始5年後の平成22年度に実施する事後評価の際に行う予定であるとしている。

 m9(^Д^)m9(^Д^)m9(^Д^)ジェットストリームプギャーッ
 単に需要予測そのものが杜撰だった事を指摘するのみならず、当初需要予測を半減させてもなお利用実績がその半分にも満たなかったという点は、私が常日頃ブロハラで口喧しく訴えていたところですが、漸く日本政府の中の人も新北九州空港プロジェクトの出鱈目ぶりに気付いたという事でしょう。利用実績との乖離に何等検証が行われていないというのも、新北九州空港盲信派がその原因を新福岡空港推進派に求めている現状からすれば当然の事であり、総務省の勧告は正鵠を射ているというべきです。
 しかし、これだけ正確な勧告が出来るのであれば、総務省新北九州空港の開港前に勧告を出して事業を中止させるべきでした。少なくとも、2002年に需要予測がいきなり半減した時点で、新北九州空港プロジェクトが既に破綻している事は誰の目にも明らかでしたし、ましてや北九州空港ターミナルビルの年間処理能力がその需要予測の半分にも満たないという事が露見した時点で、新北九州空港にNOの声を挙げなければならなかったのです。そんな惨状を放置し、新福岡空港ばかりに目を取られていた福岡県民の責任は非常に重大です。
 新北九州空港の今後には、更に後ろ向きな材料ばかりが揃っています。

 と、いよいよ需要予測と利用実績との差は拡がるばかりです。「既に出来てしまった空港だから」と、これ以上無駄に投資を重ねても、それこそコンコルドの誤りでしかないのです。新北九州空港プロジェクトは、最早失敗プロジェクトとして総括し、損切りするしかありません。そのツケは、「福岡空港の機能移転」という形で総ての利用者が払うのではなく、「新北九州空港に米軍や自衛隊を受け入れる」という形で主に地元住民が払うようにすべきでしょう。