五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

道路特定財源は打ち出の小槌ではない

 速度制限に関して愚痴をぶちまけたので、自動車繋がりで道路特定財源なるものにも愚痴をぶちまけてみます。まぁ、どちらも理論云々以前に「納得いかないものは納得いかない」というレベッカ宮本ばりの子供っぽい感情が先走っているんですけどね。ドライバーだぞ!ヽ(`Д´)ノ 納税者なんだぞ!ヽ(`Д´)ノ
 道路特定財源の何たるやについては、ここでは敢えて書きません。テキトーにぐぐれば幾らでも出てきますし、それ以前に道路特定財源くらいは時事ネタとして知っておくべきです。今時、小学生でもこんな言葉は知っていますが、一応テキトーにぐぐった結果でも載せておきます。

道路特定財源とは何ですか?

http://www.mlit.go.jp/road/zaigen/nani.htm

 当然ながら、私のようなペーペードライバー(≠ペーパードライバー)にとっては、物心付いた頃からこの暫定税率が当たり前のものになっているんですが、ここへ来て不逞な動きをする輩が出始めてきました。それは、この暫定税率を恒久化して、剰えそれを一般財源化しようと目論んでいる連中です。

道路特定財源一般財源に転換…政府方針

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20051108i104.htm

 まぁ、現在の暫定税率が「既成事実」になっているのは紛れもない事実ですし、諸外国の租税負担率と比較して日本の暫定税率が著しく高い水準にあるという事もありません。しかし、その事と「暫定」である事とはあくまでも別問題であり、済し崩し的に財務省の既得権とする事は決して許されるものではありません。JAFが早速抗議活動に出たのも当然でしょう。

東京モーターショー会場で35,730名の署名
道路特定財源の転用反対に関する署名活動を展開中〜

http://www.jaf.or.jp/profile/news/file/105_25.htm

 自動車税ガソリン税暫定税率は勿論の事、首都高速道路東名高速道路の通行料金も本来は「暫定」のものであり、プール制というペテンの許、「全額償還したら無料開放」というマントラだけが空虚に一人歩きしているまでです。もし、道路特定財源が余り始めるというのであれば、先ずは暫定税率の撤廃こそ検討すべきであり、縦しんば暫定税率を継続するにしても、それは一般財源化などではなく道路公団の債務返済に逐次充当すべきです。税金を大々的に投入する以上、高速道路を即時無料開放すべきであるのは、言うまでもありません。「既に暫定税率が定着しているんだから、そのまま恒久化した方が分かり易いじゃん」などと宣う読売新聞の社説など論外です。

○11月11日付・読売社説(1)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20051110ig90.htm

 とはいえ、最近はガソリン税受益者負担だけでなく環境税・炭素税としての意味を求める国が増えてきていますし、日本においても同様の税金が一切不要であるとまでは私も思いません。しかし、その議論の結論が「道路特定財源一般財源化」という事になるのであれば、先ずは全てのドライバーに対してその正当性を説明し、納税者たるドライバーのコンセンサスを得るべきです。それが、民主主義国家における為政者の最低限の責任であると言えましょう。
 幸い、現在の日本においては「ガソリン税不払い運動」のようなものは起きていませんし、ペーペードライバーの中には暫定税率の認識すらないままに納税している人間もいます。不本意にしろ無関心にしろ、一応殆どのドライバーは暫定税率に従っているのですから、現状維持ないし若干の増減税を以て道路特定財源の環境対策への投資だって、決して受け容れられる可能性はゼロではありません。しかし、それは課税主体がドライバーに対してきちんと説明責任を果たした場合の話であって、国民的議論抜きに道路特定財源一般財源化を目論んでいるようでは、何時まで経ってもドライバーからの減税の声は止まない事でしょう。