五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

JAL、今度は小松陥落

 続いて、航空ニュースです。

○JAL、小松―ソウル便の運休を検討

大韓航空、継承に前向き 日航の小松―ソウル便運休検討 知事、訪韓し要請へ

○日韓政府に路線枠拡大の協議要請へ 大韓航空日航の小松―ソウル便継承で

http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20051210003.htm

 まぁ、想定の範囲内ですね。今年10月に福岡=ソウルが廃止となった時点で、畢竟小松=ソウル線も廃止になるであろう事は、多くの人が予想し得る事でした。たまたま、今年に入ってから機材運用が変更になったからこそ、今まで小松=ソウル線は生き残って来たのです。

従来
福岡→ソウル→小松→ソウル→福岡
今年
名古屋→ソウル→小松→ソウル→名古屋

 上記を見て分かるとおり、この路線のダイヤは日本人向きではなく韓国人向きであり、イールドが低いであろう事は軽く想像が付きます。JALとしても、こんな路線はとっとと大韓航空に押し付けたかった事でしょう。そういう意味で、大韓航空とのコードシェアからジワリジワリと路線押し付けまでに至ったという点で、JALとしてはしてやったりでしょう。



 ここで、「機材を小型化できれば高イールド路線になるのではないか」という指摘がありますが、JALに国際線運航可能な小型機が存在しないという問題以前に、小松=ソウルではろくなビジネス需要が期待できません。小松インバウンド向きのダイヤでは、石川県内の企業にとっては余り使い勝手がよくありませんし、在韓企業からしてみれば、わざわざ石川県なんかにビジネスで行く用事などありゃしません。結局、小型機にしたらしたで、やはり低イールドの観光客が座席を埋めるばかりという事になりそうです。デイリー運航にでもならない限り、石川県内のビジネス需要は関空に流れる事でしょうからね。
 取り敢えず、JALソウル線復活の目を探ろうとするのであれば、JALエクスプレス(JEX)の国際線参入を期待するしかないですね。B737-846が就役すれば、厭が応にも小型機での国際線運航という話は出てくるでしょうし、そうなればその運航会社としてJEXがクローズアップされる可能性もあります。今更、JEXがB737-446で国際線参入するようになるとは思えませんが、2008年以降のB737-846導入に重ねる形であれば、今から参入準備しても何とか間に合うでしょう。
 あとは、JAL自身に小型機国際線をやる気があるかどうかの問題ですね。ひょっとしたら、「小型機でもなければイールドを確保できないような路線なら、競合他社にやらせておいた方がいい」くらいに思っているかも知れませんからね。