五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

スターフライヤーの一味違うインスパイヤ

 最後に、スターフライヤーに関してちょっと気になるニュースソースを紹介します。

スターフライヤー ビジネス客へサービス充実

http://www.tvq.co.jp/news/news.php?did=1623

 めでたくスターフライヤーの機内放送に採用されたTVQのニュースからです。このニュースは色々とツッコミ三昧なのですが、特に強烈なのはこの部分です。

シートは1列3人掛けで全席革張り。乗客が2人以下の場合は真ん中の席の背もたれを肘掛けに変えて、ゆったり座れる「ユーロビジネス」という新サービスも日本で初めて導入します。

 ダウト( ´゚д゚`)
 そのサービスって、要するにANA Premium Economy Asiaのパクリですよね。

○Premium Economy Asia

http://intsvc.aspwb.com/contents/Y/premium_asia.html

 どのように中央席を肘掛けに変えるのかは不明ですが、下手な小細工を仕込むと、中央席も両側席も座り心地が悪くなるだけです。更に言うなら、果たして安全性を考慮した設計になっているのか、甚だ疑問でなりません。
 このアイディアは、十中八九ミニバンのマルチレイアウトにインスパイヤされたものでしょう。恐らく、日産自動車九州工場のお偉いさんが、思い付きでスターフライヤーのシートに小細工を仕込んだんでしょうね。流石、ダメダメシートワースト1のティアナを造っているだけの事はありますね。



 他にも、この記事にはツッコミポイントが沢山あります。例えばこんな所。

ビジネス客を主な乗客に想定し、すべての席に大型の液晶モニターを設け、国内外のニュース番組を放映するほか、電源も用意してパソコンや携帯電話を使えるようにしたのが大きな特徴です。

 携帯電話はダメ、携帯電話は( ´゚д゚`)
 スターフライヤーのサービス案内でも、「充電は可能ですが電源は入れないで下さい」と明記してあるんですけどね。この記事を読んで、「スターフライヤーは携帯電話の電源を切らなくてもいいんだ」なんて勘違いする乗客が現れたら、TVQはどうやって責任を取るんでしょうかね。まぁ、今時そんな乗客はいない……と信じたいものですけどね。
 あとは、この辺もツッコミポイントです。

スターフライヤーは今月12日に国土交通省から事業許可を取得し、航空会社として正式に認められました。今後は首都圏への出張が多い地元の大手企業への売り込みを強化し、黒字ラインの年間乗客75万人、搭乗率60%を目指します。

 客単価は幾らだ、客単価は( ´゚д゚`)
 参考までに、エアーニッポン(ANK)が羽田=能登で設定しているA320の採算ラインは63%です。また、運賃単価の安いスカイマークは、羽田=札幌の採算ラインを67%と見込んでいます。

○「正規運賃で勝負」 スカイマーク社長が千歳で会見 羽田線 搭乗率目標70%に

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060117&j=0024&k=200601177667

 座席数を少なめにしたスターフライヤーは、当然ながらエアーニッポンスカイマーク以上のユニットレベニューを実現しないと黒字にはならないのですが、果たして高イールドの普通運賃客はどの程度いるんでしょうかね。私の予想では、かなりの乗客がSTAR7や株主優待運賃を利用すると睨んでいるのですが。まぁ、60%という控えめなロードファクター目標には、そこそこ好感が持てます。深夜・早朝便も含めてなら、このくらいが関の山でしょう。