五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

仙台高裁秋田支部も認めたオービスの不正確さ

 このニュースは、その大石英司先生のブログからです。

○速度違反:オービスは不正確と簡裁判決破棄 仙台高裁秋田

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060315k0000m040092000c.html

 まぁ、オービスの誤作動なんてのは今までもよくある話だったのですが、その度に「機械は間違っていない」とする検察側(と言うよりも寧ろ交通警察)の主張が認められ、オービスの「被害者」は泣き寝入りしていました。システム屋にとっては当たり前の話ですが、バグのない機械など皆無です。今回、仙台高裁秋田支部がその当たり前の事を認めたのは、遅ればせながらも大きな一歩と言うべきでしょう。
 とはいえ、我々ドライバーも油断なりません。今回の判決を奇貨として、警察が「ドライブレコーダーによる速度違反の常時遠隔監視」なんてものを導入しかねないからです。既に、ドライブレコーダーそのものの搭載義務化はかなり具体的な議論になっていますから、そこに警察サーバーとの自動交信機能さえ付加してしまえば、この常時遠隔監視は簡単に実現してしまいます。当然、違反記録の抽出も現在より簡単になりますから、摘発漏れなんて事も殆どなくなる事でしょう。
 まぁ、そんな大仰なシステムを作るくらいなら、最初から自動車版ATS-Pでも開発しろとは思いますけどね(;´Д`)



 ところで、今回公訴棄却判決を受けた秋田県男鹿市の自営業男性40歳ですが、実際にはどのくらいのスピードで走行していたのかというと……

 男性は04年8月、同県潟上市内の制限速度60キロの県道を92キロで走行したとするオービスの記録から県警の取り調べを受けたが、出頭を拒否し05年1月に逮捕された。簡裁判決後、男性は「オービスを知っており、通常80キロ程度で走行していた」と控訴していた。

 カッチリ違反しとるがな(;´Д`)
 しかも常習犯やがな(;´Д`)
 20km/hオーバーは反則金15,000円+減点2でっせ( ´゚д゚`)
 この事実に対して、運転免許を持たない大石英司先生のコメントはこちら。 

 うーん、何とも、こんなこともあり得るのか。人を刺したけど殺しちゃいないよ、てなものか。

 まぁ、当たらずも遠からずというか何というか……(;´∀`)
 結局、速度違反に関する問題は、道路交通法及び実際の制限速度が自動車交通の実態と乖離しているという根本的問題に帰結してしまいます。住宅地や狭隘路ではまだまだ緩く、郊外のバイパスや有料道路・高速道路では不当なまでに低過ぎる制限速度の改定なしには、多くのドライバーが制限速度を遵守するようになる事などあり得ません。日本国憲法ではありませんが、大昔の法律を後生大事に護持し続ける事だけが能ではないのです。
 とはいえ、実態と乖離しているからといって違反してもいいなどという事はなく、この辺は「天は罪がバレるマヌケさを憎む」という立川談志理論に頼らざるを得ないのでしょう。当面は、交通取り締まりの現場においてドライバーと警察との化かし合いが続くんでしょうね。これはこれで、反則金収入を財務省の管轄に付け替えれば劇的に改善されるのですが。 という事で、谷垣禎一さん、ガンバッテクダサイ(;´Д`)ノシ