五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

思ったよりも順調な神戸空港の定時運航率

 そんな神戸空港に関して、こんなニュースもありました。

○定時の運航ひとまず順調 開港1カ月半 神戸空港

http://www.kobe-np.co.jp/news_now/news2-589.html

 ANAの定時運航率が目立って低いというのは意外な気もしますが、これはプロペラ機運航が混じっているからの事でしょう。何れにしても、到着までをも含めた定時運航率で90%を確保しているのは、空域制約の大きい神戸空港としてはかなりの上出来です。関空がRWY 06中心の運用だったという事に助けられたのかも知れませんが、今後も安全上可能な範囲で定時運航率の確保に努めて欲しいものです。
 因みに、このニュースで意外だったのは、神戸空港到着機の上空待機時間です。

 半径二十五キロ以内に三空港が集まる関西の空域。騒音対策で陸上を避けるため、神戸空港の離陸・着陸ルートは明石海峡大橋の上空を通るしかない袋小路状になっている(図の1と2)。一本しかない滑走路を他の機体が使えば、着陸機は海峡西側の上空で旋回待機しなければならない。
 さらに、神戸機は関空の北側からの着陸機(3)と立体交差し、千百フィート(約三百三十五メートル)の高度差に接近する可能性があるため、航空関係者は「衝突防止装置(TCAS)が作動する可能性がある」と指摘していた。
 しかし実際は上空待機するケースは二月末までの十三日間で十回。TCASの作動もなかった。大阪航空局管制課は「上空待機してもわずか数分。ダイヤの乱れにはつながらない。全体的に管制はスムーズ」とする。

 TCASはさておき、ホールディングも数分しかしないで済んだんですね。てっきり、10分も20分も待たされるものだとばかり思っていましたが、このくらいのホールディングタイムであれば、寧ろ羽田空港での離陸順番待ちの方が長いくらいです。まぁ、ブロックタイムが80分*1もあれば、何処かで遅延も回復できるというものです。流石、JR西日本に先駆けて「ゆとりダイヤ」を導入しただけの事はありますね。
 しかし、この発着経路を見るに付け、もう少し関空の到着経路を南寄りに設定すれば万事解決するのでは……とも思うのですが、そんな事を神戸サイドが言い出そうものなら、国土交通省に「何で国際空港の関空が地方空港の神戸如きに配慮しなければならないんだ」と一蹴されるのがオチでしょう。こんな所で国土交通省の機嫌を損ねては、運用時間の延長や国際線の就航も露と消えてしまいますから、神戸サイドとしては黙りを決め込んでおくしかないんでしょうね。でも、どうせ国土交通省に阿るのなら、泉ズリアよろしく伊丹廃港を叫んだ方がいいと思うんですが、如何なものでしょうか。伊丹空港が廃港された暁には、神戸空港の空域制約も大幅に解消されますし、管制官も伊丹から移ってきて24時間運用が可能になります。関空関空で、定期便を捌くのが精一杯になるでしょうから、チャーター便やプライベートジェットであれば国際線の就航にも希望が見えてきます。僅かな伊丹空港の周辺対策費を捨てる事により、神戸空港にはそれを補って有り余るメリットが齎されるのです。そういう意味では、伊丹空港は千円札なのかも知れませんね。

千円札は拾うな。

千円札は拾うな。

 ええ、どうせ私は千円札だろうが一円玉でも拾いますよ(;´Д`)

*1:JAL・SKYの羽田→神戸便の場合です。神戸→羽田便のブロックタイムは75分、ANAブロックタイムは両方向とも70分で設定されています。ANAブロックタイムが短いのは、羽田空港で離着陸とも第2ターミナルビルに近いC滑走路を使用する事を前提としているのでしょう。