五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

JALも夏季の特便割引を発表

 JALのプレスリリースでは、7・8月の特便割引が発表されました。

JALグループ、7月、8月ご搭乗分「特便割引」を設定

http://www.jal.com/ja/press/0000549/549.html

 これ以外の運賃については「2006年度上期」として1月中に発表済みでしたが、バーゲンフェアだけは追加設定の発表がありました。

JALグループ、7月、8月ご搭乗分「バーゲンフェア」を追加設定

http://www.jal.com/ja/press/0000550/550.html

 言わずもがな、ANAへの追随です。

○7、8月搭乗分の「ピカ夏旅割」「特割7」「特割1」の設定および「超割」の追加設定を届出

http://www.ana.co.jp/pr/06-0406/06-067.html

 この辺の体質は、JALANA十年一日といった感じですね。余程、大手航空会社は談合が大好きなんでしょうか。



 さて、JALの特便割引には、以下の3種類が存在します。

  1. 特便割引1:搭乗の前日まで予約・購入可能
  2. 特便割引7:搭乗の7日前まで予約・購入可能
  3. スーパー特便割引28:搭乗の28日前まで予約・購入可能

 以前は、これに加えてタイム割引も存在したのですが、残念ながら復活の見込みがありません。JALとしてはおともdeマイル割引で十分に代替しているという考え方なんだとは思いますが、タイム割引をかなり使い込んでいた私としては、是非復活して欲しい所です。
 これらの運賃は、盆暮れ正月やゴールデンウィーク、春休みやハッピーマンデーといった書き入れ時に、ちょくちょくブラックアウトします。東京発着路線で見ると、大体以下の2パターンに大別されます。

  1. 新幹線競合路線
    • 特便割引1:最ピーク期を含めて全日・全便に設定あり
    • 特便割引7:通常期を含めて最初から設定なし
    • スーパー特便割引28:最ピーク期を除いて全日・全便に設定あり
  2. それ以外
    • 特便割引1:7月14日から8月31日まで設定なし
    • 特便割引7:7月14日から8月31日まで設定なし
    • スーパー特便割引28:最ピーク期を除いて全日・全便に設定あり

 一部このパターンから漏れる路線も存在しますが、基本的には上記の通りだと考えてよいでしょう。昨年度までは幹線の早朝・深夜便に最ピーク期でも特便割引7が設定されていたのですが、今年度からはその役割をスーパー特便割引28が担う事になったようです。元々夏休み期間には前売り21がブラックアウトしていた事を考えると、特便割引の設定拡大と予約・購入期限の繰り上げとがトレードオフになったというのが正しい観測のようですね。



 しかし、JALの東京発着路線において、唯一上記のパターンから大きく逸脱している路線があります。それは、北九州線です。JAL東京=北九州線の特便割引は、以下のように設定されます。

  • 特便割引1:7月14日から8月31日まで設定なし
  • 特便割引7:7月14日から8月31日まで設定なし
  • スーパー特便割引28:7月14日から8月31日まで設定なし

 要するに、夏休み期間は普通運賃で乗れって事ですね。運賃クラスが普通運賃と同じである往復割引ですら、バースデー割引と同様、7月28日から8月21日まではブラックアウトしてしまいます。山口宇部線のように特便割引1が通年設定されるのでもなければ、福岡線のようにスーパー特便割引28が通年設定されるのでもなし、東京=北九州線はJALにおける最ボッタクリ路線という事になるようです。それだけ、JALにおいて新北九州空港の扱いが悪いという事ですね。
 では、これをどのように読み解けばいいのかというと、3通りの見方があります。可能性が高い順番に並べると、以下の通りです。

  1. スターフライヤーの出方を見て特便割引を追加設定
  2. 「ボッタクリ運賃でもロードファクターを稼げる」という強気の商売
  3. 7月13日を以て東京=北九州線から撤退

 一番可能性が高いのは、STAR1/7に1,000円程度上乗せした特便割引1orスーパー特便割引28を出してくる事です。しかし、従来のJALは競合他社の追加設定に即時対応してきましたし、今回もANA超割追加設定には即時対応しています。かといって、「ボッタクリ運賃でもロードファクターを稼げる」と強弁できるほど東京=北九州線の輸送実績は芳しくありません。
 となると、JALが東京=北九州線から撤退する可能性も決してゼロではないのです。何せ、ピーク期に設定されている運賃は全て東京=福岡線に振り替え可能ですから、本当に撤退したところで、特別な手続きなしに東京=北九州線の航空券を処理する事が可能です。撤退まではしなくても、現状の1日4往復から更に1往復や2往復減便するという事であれば、羽田発着枠の有効活用という観点からも十分あり得る選択肢です。既に、JAL社内においてはここまで話が進んでいるのではないでしょうか。



 ……えっ? 南紀白浜線も割引運賃が軒並みブラックアウトするって?(;´Д`)
 (∩゚д゚)アーアーきこえなーい