五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

新北九州空港が正真正銘の24時間運用に

 その新北九州空港に関しては、こんなニュースもありました。

北九州空港 8月にも24時間化 国交省調整 貨物便就航で

北九州空港「24時間」化へ、今夏にも実現か…国交省が調整

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_06051322.htm

 そりゃそうでしょう、スターフライヤーの度重なる遅延で実質的に24時間運用を強いられていたんですからね。平気の平左で3時過ぎに到着されては、残業させられる職員も堪ったものではありません。一方で、昼間のトラフィックは当初需要予測を大幅に下回っているのですから、それほど新北九州空港に張り付く職員を多くしておく必要はありません。それならば、1シフト当たりの人数を減らして24時間運用に対応できるシフトを組んだ方が、余程実状に即した人員配置であるというものです。
 或いは、国土交通省が再シフトする事を見込んで、福岡県や北九州市スターフライヤーにわざと遅延を繰り返させたのかも知れません。もし、この24時間運用を狙って意図的にスターフライヤーの深夜便を遅延させていたという事であれば、「麻生の知謀、神の如しよ」という事になるのでしょう。事業費泥棒や需要予測詐欺といった絵図を描くオツムがあれば、この程度の政策操作など朝飯前であるというべきです。
 但し、ここで思考をストップさせるようでは、陰謀史観者としては二流止まりです。国土交通省も福岡県や北九州市のエサにホイホイと乗っかるような事はしないでしょうから、必ず24時間運用を逆手に取った仕返しをしてくるはずです。そうでなければ、滑走路を敢えて2,500mに抑えた理由が説明できません。
 では、何が仕返しなのかという事ですが、私が最も有力であると睨んでいるのは、来年度に実施するとも言われている管制官配置の見送りです。現在、新北九州空港で管制業務に当たっている職員は、何れも「航空管制官」ではなく「航空管制運航情報官」であり、航空機に対して直接離着陸の許可や飛行経路の指示をする権限はありません。この事が新北九州空港における遅延の一因となっている事は以前にも書いた通りなのですが、一説によると来年度にも新北九州空港航空管制官が配置されるという事なんだそうです。
 しかし、新北九州空港が21時間運用から24時間運用へと変わった事により、当然ながら拘束しなければならない航空管制官の頭数も増えてしまいます。となれば、これを奇貨として「人員を24時間配置できないから管制圏への移行は無理」と言い切ってしまう事も可能なんですね。伊丹空港の廃港や羽田空港の発着枠許認可などで航空会社を揺さぶるネタになる神戸空港とは異なり、新北九州空港にはこれ以上国土交通省として旨味の発生する余地は殆どありませんから、今更アメを与える必要なんてありません。一応、米軍艦載機受け入れというムチも存在するのですが、これをコントロールするのは国土交通省ではなく防衛庁ですからね。