五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

関空B滑走路の供用開始は2007年8月2日

 その関空B滑走路ですが、供用開始日が前倒しになりました。

関空 第2滑走路供用を2007年8月2日開始へ

http://osaka.yomiuri.co.jp/eco_news/ec60609c.htm

 関空B滑走路は、以前から供用の前倒しが噂されていましたが、ここへ来て正式に前倒しが決定した形です。何としても夏季需要を取り込みたかったのか、それとも既にA滑走路が危機的状況にあるのかは不明ですが、関空厨としては素直にB滑走路供用開始を喜ぶばかりです。あとは、伊丹空港の国内線需要を受け入れられるだけの新ターミナルビルも建設して、粛々と全体構想を実現させるのみです。



 因みに、現在の発着回数は滑走路1本の処理能力限界よりも下回っているという向きですが、これは航空需要の時間帯別分散を無視した表面的な観測に過ぎないというべきです。2地点間を結ぶ交通需要が全時間帯に満遍なく分散するなどという事はあり得なく、当然にして需要の高い時間帯と低い時間帯とが存在します。空港の施設容量は、この高需要な時間帯で如何に客貨を効率的に捌けるかという点で評価されるべきであり、その点で関空の施設容量は既にかなり逼迫しているのです。特に、関空のような国際線を中心とする空港では、出発地・到着地の双方において利便性の高い時間帯は非常に限られており、その時間帯以外は施設容量が余剰になるのは、国際空港の宿命でもあるのです。
 今でこそ、国土交通省は「国際ハブ空港」の看板を引っ込めてしまいましたが、関空の当初構想は「東アジアの国際ハブ空港」であり、少なくとも設計思想はそれに沿った構造となっています。更に言えば、関西圏の航空需要は現在でも旺盛であり、アジア主要国の首都と比しても決して見劣りするものではありません。今からでも、関空が再び国際ハブ空港を指向する事は手遅れではないのです。とはいえ、その成功の為には有償でビジネスクラスに乗ってくれる上得意客を育てる必要があるんですけどね。みんながみんなエコノミークラス割引運賃で搭乗するんでは、航空会社としても撤退するしかありませんからね。