五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

時代錯誤な酒類販売の全面解禁

 今日のニュースは、この1本に絞ります。

酒類販売、9月から完全自由化

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060615AT3S1402214062006.html

 このブロハラで、どれだけアルコールは害であると書いてきたか記憶にありませんが、残念ながら酒類行政はこの常識に逆行する一方です。「酒類の販売には税務署の免許が必要」という時点で、行政にとってアルコールは税源でしかないという事が厭と言うほど理解できるのですが、わざわざ依存性薬物の販路を拡大して何をしようというんでしょうかね。酒類行政の本道は寧ろ逆方向で、酒類販売免許の厳格化こそアルコールの害を低減させる有効策であるというべきです。
 何れにしても、この完全自由化で最も不利益を被るのは、酒屋上がりのコンビニ経営者です。現在日本に数多あるコンビニのフランチャイズ店の中には、少なからず酒類販売目的で既存の酒屋をコンビニ化したものがあります。それ故、現在のコンビニは立地面や人材面で必ずしも最適化されてはいないのですが、ここへ来て酒類販売が完全自由化されるとあれば、旧酒屋などという制約事項を考慮する必要など一切なくなります。取り敢えず、立地の最適化という事で、売り上げの伸びない既存店舗は9月以降バッサリと切り捨てられる事でしょう。
 今後5年間において、コンビニの立地は以下の3つに限られてくる事でしょう。

  1. 駅から徒歩1分以内の動線集約地域
  2. オフィス街の中にあるビルの1階
  3. 十分な広さの駐車場を確保できる交差点

 日頃利用しているコンビニが上記の何れにも該当しない場合、現時点で酒類を販売しているか否かは十分にチェックしておくべきです。そして、酒類を販売している場合は、近い内の閉店も覚悟しておくべきでしょうね。コンビニ本部にしてみれば、最早旧来の酒類販売免許に拘束される理由は何もなくなるのですから。