五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

大きな手荷物を預けない不思議

 月曜朝一や金曜最終などの国内線には、数多くの出張族が乗っています。今回は、私もその1人となっていたのですが、特に新幹線競合路線だと、その多くがFFPの上級会員だったりします。東京羽田=大阪伊丹線ともなれば、JGPだけで50人以上乗っているなんて事もざらであり、毎年JMX*1になるかならないかという程度しか搭乗していない私如きでは、上級会員どころか客扱いもされません。まぁ、一応はJGCの端くれですから、辛うじて人扱いぐらいはされますが(;´Д`)
 さて、そんなビジネス路線の1つである東京羽田=広島線ですが、自らも出張族の1人になって初めて気が付いた事があります。それは、着替えなどを詰め込んだトランクケースを預託手荷物にする人が非常に少ないという事です。数多くのトランクケースが所狭しと機内の棚に並ぶ一方、到着空港のバゲージクレームで手荷物を待つ出張族は殆どいませんでした。



 確かに、手荷物を預けてしまうと、その受け取りに時間が掛かり、予定していたバスやモノレールに乗り遅れてしまう事もあります。国際線であれば、空港職員の低品質故に発生するバゲージロストのリスクも多々あります。高速交通機関である航空機を利用する旅客が、少しでも早く目的地へ移動しようと、「機内に持ち込める手荷物は出来るだけ持ち込む」とする意図も分からなくはありません。
 しかし、多くの旅客がこうした大きな手荷物を持ち込めば、当然ながら機内の棚が不足し、収納場所の確保で四苦八苦する事になります。空きスペースの探索で通路を塞いでしまえば、乗客全員の着席完了が遅延する原因となり、それだけ到着時刻も遅延する事になってしまうのです。大規模な空港からの出発であれば、僅か10秒のプッシュバック要求遅れが10分以上の到着遅れに繋がる事は日常茶飯事ですし、中小空港からの出発であれば、出発が遅延している間に到着空港の混雑によるプッシュバック待機命令が出てしまう事もあります。スムースに出発準備が完了できなければ、到着空港での手荷物待ち時間など軽く相殺できてしまうほどの遅延に発展するという事は、知っておいて損はないでしょう。
 私が常日頃ブロハラで書いている事ですが、所詮航空機のダイヤなんて水物です。風の吹き方1つで5分10分と簡単にフライトタイムは変わってしまいます。そんな所で、手荷物を受け取る時間を惜しんで大きな手荷物を機内に持ち込むのは愚の骨頂というもので、却って通路輻輳で遅延を助長するまでです。時間通りに到着し、さっさと荷物一式を纏めて目的地に向かいたいというのであれば、そんな旅客は最初から新幹線を利用すべきでしょう。定時性においては、鉄道に優るものはありません。
 抑も、航空会社の上級会員における特典で預託手荷物の優先引き渡しがあるのは、上級会員こそ率先して大きな手荷物を預けるようにして欲しいという航空会社の意図があるからです。航空機に乗り慣れない一般客とは異なり、上級会員資格を取得するほどの多頻度旅客であれば、機内の手荷物収納スペースにどれだけ余裕があるかは、経験上十二分に承知しているはずです。だからこそ、不慣れな旅客の不用意な手荷物持ち込みに備えて、上級会員は機内持ち込み手荷物を最小限に抑え、預けられる手荷物は出来るだけ預けるべきなのです。B737A320などの小型機であれば、なおさらです。
 因みに、今回私が預けたトランクケースは、往復ともいの一番にバゲージクレームで出てきました。JGPJGC合計で最低でも40人から50人は乗っていたはずですが、少なくともJGP会員で手荷物を預けた人間はゼロで、JGC会員を含めても両手に余るほどの少なさです。地方空港ではブロックインから手荷物引き渡し開始までのリードタイムが5分未満となる事が殆どですから、JGC会員は手荷物優先引き渡しの特典を有効に活用した方がいいでしょうね。

*1:JMB CRYSTALの略です。