五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

米国旅行その他雑感

 今月の米国旅行では、ケータイや自動車以外にも、色々な所で思案させられる所がありました。別個に見出しを設けて書くほどの事もないので、何点か纏めておく事にします。


東海岸における史跡の扱い

 今回旅行した地区、マサチューセッツ州からバージニア州に掛けての一帯は、アメリカ合州国独立13州の中心地域です。ツアーの性質上、今回の旅行ではこれらの地域にある史跡を数多く巡る事になりましたが、その中には「米国のお初」とも呼べるものが数多くありました。フィラデルフィアにおける「全米初の銀行」やボストンにおける「全米最古の公園」など、日本でそれぞれの「お初」を聞かれても何処になるのかさっぱり判らないようなものでも、米国ではしっかり残っており、しかもそれが大切に保持されています。
 恐らく、こうしたものを米国人が大切にしているのは、合州国の歴史の浅さの裏返しと言えるでしょう。ピルグリム・ファーザーズがプリマスに上陸した1620年、既に日本では徳川家光江戸幕府の第3代将軍になっていますし、独立宣言が採択された1776年は、ちょうど田沼意次がその権勢を誇っていた頃です。そして、合州国憲法が成立した1787年といえば、ちょうど松平定信による寛政の改革が始まった年です。日本人にとっては、これらの出来事は近世のものとして捉えられますが、米国人にとっては、ここが歴史のスタートなのです。
 だからこそ、米国人はピルグリム・ファーザーズに始まる米国史を大切にせざるを得ないのです。そして、米国史を物語る史跡こそ、合州国の象徴であり合州国統合の象徴であり、米国人のアイデンティティを形成する大きな要素となっているのです。米国同時多発テロ以降、これらの史跡の多くでセキュリティチェックが厳格になっているのも、彼等が守っているのが米国人のアイデンティティそのものであると考えれば、合点が行きます。


●米国トイレ事情

 現代米国ケータイ事情が日本のガラケーに少しずつ追い付きある事は、先に記した通りです。モバイルカメラで気軽な写真撮影を楽しみ、スマートフォンtwitterに投稿する事に慣れてきた米国人ですが、日本に追い付いていないものが1つあります。それは、温水洗浄機能付き便座、一般的な商標名で言うならウォシュレットです。
 今回の旅行で、私は様々なモバイルコンピューティングを見掛けましたが、米国内で温水洗浄便座に遭遇する事は、遂に一度もありませんでした。それどころか、暖房便座を見掛ける事すらありませんでした。唯一温水洗浄便座に有り付けたのは、帰国時に入ったケネディ国際空港のサクララウンジだけです。
 私の記憶が確かならば、日本にウォシュレットがお目見えしたのは1980年代の前半です。既にケータイカメラの倍以上の歴史があるのですが、米国に限らず世界中で普及する兆しが見られないのは、恐らく日本の下半身文化が世界を100年以上先取りしているからなのでしょう。そして、海外旅行先で奇声痔主はまたぞろ泣かされる事になるのです。


●米国おっぱい事情

 イギリスに行った時は、右も左も巨乳だらけで、日本人が果たしてイギリスで通用するのか、実に心配になったものでした。しかし、今回の米国旅行では、そんなに沢山の巨乳とは出会いませんでした。「日本の巨乳はイギリスでは貧乳」でしたが、「日本の巨乳はアメリカでも巨乳」と言い切ってよさそうです。
 その代わり、米国人はその殆どがメタボ体型です。胸がそんなに出ていなくても、腹や尻はしっかりとアメリカンサイズで、一体何を食べたらこんな体型になるのだろうかと、和製デブの私も不思議でなりません……でしたが、ホテルの朝食を見て85%納得しました。朝からこんなにドカ食いしてたら太って当然だろ、って感じです。
 現在、オバマ大統領は日本の国民皆保険制度を米国に輸入しようと躍起になっていますが、そんな所で予算を使うくらいだったら、日本のメタボ検診こそ米国に輸入すべきです。取り敢えず、総ての米国人に「お前の身体はこんなに蝕まれている」という現実を叩き付け、生活習慣病による医療費を顕在化させるだけでも、国民皆保険制度より余程健康増進に役に立つというものです。