五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

看板商法

 久し振りに、ガイアの夜明けで「これはひどいw」と思える企画がありました。

シリーズ「デフレと闘う!」第1弾 スーパー特売品の攻防

http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview100119.html

 ここで取り上げられていたのが、先頃の冬コミでも発売されていた水戸納豆カレーです。

○水戸納豆カレー

http://www.darumanatto.jp/nattocurry/

 まぁ、どうって事はない納豆カレー介錯氏のイラストをくっつけてみただけなんですが、冬コミで販売してみたら同人誌で金銭感覚の麻痺しているヲタから搾取し放題だったという、何ともトホホな話です。冷静に考えてみたら、カレーに納豆を入れて食べるなんてのは決してマジョリティなどとは言えない訳で、普通に市販レトルトカレーのパッケージをヲタ絵にしただけの方が遥かに売れ行きはいいのではないかと思われます。
 取り敢えず、ガイアの夜明けでは「成功例」みたいな取り扱い方をしていましたが、ここにフォロワーが現れた所で、決してうまくいくとは思えません。この水戸納豆カレーを発売しているだるま食品でさえ、ヲタ市井においては「狙いすぎて逆効果」「微妙に時代遅れ」などと指摘されている有様です。

○【2chニュー速クオリティ:萌えパッケージの水戸納豆カレー525円 レシピカード付き☆

http://news4vip.livedoor.biz/archives/51389327.html

 その二番煎じや三番煎じが出てきたところで、売れるどころか叩かれるだけで、却って会社を傾ける結果になりそうです。



 もし、だるま食品が水戸納豆カレーを商売ベースに乗せようとするのであれば、取り敢えず肝心の納豆カレーそのものの品質を高める事です。今回は、冬コミという会場の雰囲気もあって248万円を一気に売り上げたようですが、物珍しさでヲタを釣れるのは精々1ヶ月か2ヶ月で、コみケッとスペシャル5in水戸の頃にはすっかりヲタの関心が一巡してしまっています。そして、一巡した後にやはり介錯イラスト以外の売りが特にないという事であれば、それが水戸納豆カレーの寿命になります。
 そういえば、観光業の世界にも「通過型観光から体験型観光へ」なんて言葉がありますが、この水戸納豆カレーは正に「通過型商品」とでも呼ぶべき一過性のものでしかありません。茨城県産大豆100%使用に拘った納豆への関心を持ってもらう点火薬としてヲタ絵を使うというのは1つの方法ではありますが、次からは中身での勝負です。イラストやカード関係なしに全国の消費者が「高くてもだるま納豆を買いたい」と思えるように仕向ける事こそ、これからのだるま食品が真っ先に取り組むべき事です。それが達成された時、水戸納豆カレーコミケットスペシャルが初めて真の成功を迎えると言えるのです。
 逆に、中身で勝負できないのであれば、商売の機会をコミケ一本に絞り、毎回異なる作家にイラストを依頼するという方法もあります。買ってみれば前回と同じ納豆カレーというオチですが、看板となるイラストさえすげ替える事ができれば、作家のチョイスを外さない限りにおいて、前回と同様の売り上げは期待できる事になります。こうなってしまうと、最早茨城県の納豆屋が同人作家に便乗して商売しているとでも言うべき為体ですが、会社存続の為の1つの方法ではあります。あとは、茨城県産大豆100%使用を売りにする程のだるま食品が「あのヲタ絵パッケージ会社」呼ばわりされる事に堪えられるかどうかというプライドの問題でしょう。