という事で、今日も時差付きでニュースを追っ掛けていきますが、その前に気になったバナー広告から。
○Singapore Airlines|チャンギ・アドベンチャー
http://www.singaporeair.co.jp/promotion/adventure/changi.html
まぁ、こんなバナーを表示させるオズモールもどんなものかと思いつつ、空港自体がアトラクションになるチャンギ国際空港の環境が純粋に羨ましいですね。その需要の多さにP2Pソフト戦略を採らざるを得ない成田や羽田と異なり、チャンギやチェクラプコクは乗り継ぎ需要を取り込む十分な余裕が存在しますから、空ヲタ以外の需要(特に女性客)への訴求力が高い施設を次々とオープンできるのです。もし、成田や羽田で同様の施設を造ろうものなら、
- そんなスペースがあるならPBBを増設しろ!
- そんな予算があるなら旅客施設使用料を値下げしろ!
- 混雑による搭乗遅れの原因になるような物見遊山の客なんか呼ぶな!
といったクレームが付く事は必定です。こう書いてみると、やはり日本人には余裕がありませんね(;´Д`)
なお、日本で唯一こうしたハブ空港になれる可能性を秘めていたのが関西国際空港なのですが、その開港に当たって大阪国際空港の廃止スキームを提示しなかったという世紀の失策により、結局は関空もターミナル需要(それも国際線のみ)だけを紡ぎ上げていく空港になってしまったのです。歴史に「もしも」はありませんが、関空開港と同時に伊丹廃港を断行していれば、阪神・淡路大震災やトンネル崩落事故での航空回帰トレンドに乗って、意外と関空利用も伸びていたのではないかと思うんですけどね。こういう所での戦略の欠如が、如何にも日本の空港政策といった感じです。
因みに、中部国際空港以下のクラスになると、国際線基礎需要が足りなくて、ハブ&スポークモデルなど成立しなくなります。世の中には、「新北九州空港を未来の西日本国際空港に!」などとほたえているバカがいますが、福岡空港ですら欧米線が1路線も成り立たない中、どうやって国際幹線を誘致しようっていうんですかね。補助金をばらまいたところで、アルかニダ売国空港になるのが関の山です。