五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

ここへ来て露呈してきたスターフライヤーの無為無策

 という事で、更にスターフライヤーの検証を続けます。

○下期に向けた具体的な施策案について

http://www.starflyer.jp/starflyer/press/press_20060810.html

 これに加えて、STAR28やスターシニアの設定という運賃面での梃子入れもあったのですが、何れにしても8月になってからバタバタと需要喚起策に走り出した事は確かです。逆に言えば、如何に今までのスターフライヤーが需要創出に無為無策であったかがよく解るというものですが、座して死を待つよりは少しでも悪足掻きをした方がいいというものです。恐らくは、そろそろ回収に掛かっているドールキャピタルマネジメントから尻を叩かれているだけなんでしょうが。
 背景事情はさておき、スターフライヤーが今までにない種類のカードを切ってきた事だけでも、ここは前向きに誉めておきましょう。但し、その需要喚起策が果たして「業容の回復」に繋がるかどうかとなると、これは別問題です。そこで、今回もスターフライヤーの具体的な施策案にいちいちツッコミを入れてみる事にします(つ´∀`)つ


1.運賃について

 8月にスターフライヤーが新設・改定した運賃は、以下の4つです。

  1. STAR28(新設)
  2. スターシニア(新設)
  3. 介護割引運賃(新設)
  4. 身体障害割引運賃(改定)

 正確には、STAR28の新設は7/31なのですが、細かい事は(゚ε゚)キニシナイ!!
 4運賃とも、普通運賃からの割引率が50%以上になる格安運賃で、片道13,000円前後で東京=北九州を移動できる事になります。特に、STAR28で早朝・深夜便を利用した場合は10,000円前後とSTAR LIMITED並みの割引率です。
 しかし、ブロハラ読者の方であれば既にお気付きとは思いますが、これらの運賃は総て大手航空会社の二番煎じです。

JAL国内線 - スーパー特便割引28

JAL国内線 - シルバー割引

JAL国内線 - 介護帰省割引

ANA国内線 - シルバー割引:各種運賃のご案内

ANA国内線 - 身体障害者割引:各種運賃のご案内

http://www.ana.co.jp/dom/fare/guide/hf.html

 STAR28など、私はスターフライヤーの就航直後からその登場を予測していましたが、まさか就航から5ヶ月遅れでSTAR28を導入するとは思ってもみませんでした。それも、10月以降の下期運賃設定を待たずしての設定開始だというのですから、余程スターフライヤーロードファクターは切羽詰まった所まで来ているのでしょう。
 これらの運賃は、なるほど多様な顧客需要の取り込みという面では効果があります。しかし、STAR28以外の運賃は何れも利用可能な旅客が非常に限られていて、これを契機にロードファクターが劇的な改善を見せるようなものではありません。縦しんばロードファクターが向上した所で、所詮は普通運賃の50%引きという格安運賃なのですから、ユニットレベニューの改善には程遠いでしょう。何れにしても、これらの運賃で業容を回復させられると思っているのであれば、スターフライヤーの中の人は実におめでたい連中ばかりだという事になるのは間違いありません。
 寧ろ、STAR28という格安運賃が通年設定される事により、バーゲン型運賃による自縄自縛がより厳しくなったという事で、スターフライヤーは現状よりも更に困窮する危険性があります。時間に余裕のある旅客はSTAR28を利用し、突発的な出張が入るような法人客は株主優待割引に逃げ、一体どんな旅客が普通運賃を購入してくれるというのでしょうか。これでは、豊作貧乏ならぬ満席貧乏という情けないオチになりかねません。まるで、何処かの関空が辿った道のようですが、結局はスターフライヤーが自らのホスピタリティに絶対の自信を持てなかったという事が最大の問題なんでしょうね。「一味違うホスピタリティ」だけで集客する自信がないから運賃引き下げによる座席の乱売に走り、それが原因で当初想定客層と実際の客層とのミスマッチを起こし、「一味違うホスピタリティ」が旅客から求められなくなる、という悪循環です。
 いい加減、スターフライヤーは割引運賃の乱発を中止し、運賃体系の単純化に踏み切るべきです。そして、「高イールドの運賃で高付加価値のサービスを提供する」という企業姿勢をハッキリさせる事により、大手航空会社や他の新規航空会社との差別化を図るべきでしょう。今のスターフライヤーに必要なのは、多様な顧客に阿った割引運賃の乱発ではなく、「一味違うホスピタリティ」に殉じる覚悟と割り切りなのです。


2.個人会員制度について

 スターフライヤーは、10月以降に以下の3制度を立ち上げるようです。

  1. 地元会員制度
  2. プレミアム会員制度
  3. 企業会員制度

 スターフライヤーにおけるFFPの欠如は従前から指摘されていた事ですが、これまた就航から半年遅れでの導入という後手後手の展開になりました。しかし、新規航空会社で上級会員制度や法人向けプログラムの本格的導入まで踏み切ったのはスターフライヤーが初であり、この点については高く評価すべきでしょう。とはいえ、これらが集客に結び付くのかどうかという視点で考えた時、スターフライヤーの施策にはなお異論を挟む余地があります。
 先ず、地元会員制度についてですが、これは完全に見当外れです。スターフライヤーが「首都圏での認知度不足」を自覚しているにも関わらず、この地元会員制度では首都圏在住者は蚊帳の外です。恐らくは、AIR DOのビジネスモデルの二番煎じなのでしょうが、本当に取り込まなければならない首都圏の需要は等閑に、北九州での宣伝活動にばかり心血を注いでいるようでは、今後も東京口でのジリ貧は続いていく事でしょう。抑も、「地元会員制度」という名称からして、スターフライヤー自身が北九州における井の中の蛙である事を白状しているようなものであり、本気で首都圏在住者の需要を取り込もうとするのであれば、会員資格を九州・山口の在住・在勤者に限定するなどという愚策は一刻も早く撤回すべきでしょう。航空会社は、その就航地全てにおいて地元意識を持たなければならないのです。
 次に、プレミアム会員制度ですが、これはJALANAの二番煎じと見て間違いありません。「前年度搭乗実績に応じて年会費を免除する」という辺り、FLY ONプログラムとJALグローバルクラブとの折衷といった感じで心憎いのですが、如何せんスターフライヤーは路線網が少なすぎます。JALグローバルクラブANAスーパーフライヤーズクラブという制度がイールド面でその真価を発揮するのは、頻繁に国内出張する顧客がたまに海外出張する際、自社便を優先的に選択してくれるという場面です。特に、東京=大阪のような新幹線圧倒優位の区間JALANAに搭乗する向きというのは、少なからず海外出張時にはビジネスクラスやエコノミークラス正規運賃などを利用してくれる「上得意」の顧客であり、割引運賃の設定によるイールドの低下を国際線搭乗時にペイしてくれるのです。だからこそ、JALANAはこうした路線での顧客取り込みに躍起となり、実際に数多くのビジネス需要がJALANAへの顧客忠誠心を高めているのです。しかし、現在では羽田=北九州の1路線しかなく、将来的にも長距離国際線に進出する事はないであろうスターフライヤーにおいては、JALANAの二番煎じとなる上級会員制度に、それほど大きな価値はありません。というのも、スターフライヤーには上級会員向けの様々な便宜をペイしてもらえるような「伸びしろ」は存在しませんし、上級会員にとっても羽田=北九州以外では何の価値もない上級会員制度にそれほど大きな魅力は感じません。JALANAにはないような余程特別の便宜が図られない限り、JALグローバルクラブANAスーパーフライヤーズクラブからの顧客の転移は望めないと見るのが正解でしょう。縦しんば、ある程度の顧客取り込みに成功したとしても、その顧客とは現にスターフライヤーを利用している北九州アウトバウンドのビジネス客くらいのものであり、東京口での上得意客取り込みは到底不可能と見るべきでしょう。
 そして、企業会員制度なのですが、私にはこれが一番マシな施策に見えます。但し、その条件として「在京企業の法人契約を確保する」という1点は欠かせません。既に、北九州の企業においては、その多くが株主という形でスターフライヤーとの関わりを持ち、実際にそうした企業では社員の出張がスターフライヤー指定になっている所も少なくありません。この「企業会員」がどのようなサービスを受けられるのかが不明な現在ではハッキリと断言できませんが、恐らくは株主優待割引と同等の割引運賃を使えるようになるという程度の話でしょう。精々、1企業当たりの利用回数に応じて割引率に差異を持たせるくらいが関の山で、やり方を間違えれば単にイールドが悪化するだけに終わる危険性すらあるのです。取り敢えず、JAL ONLINEやANA@Deskと同等の企業会員向けオンライン予約システムくらいは構築しておいた方がいいでしょう。社員の出張経費を集約管理できるだけでも、企業の経理部門にとってはかなりの労力節減になるものです。


3.早朝深夜便プロモーションについて

 SFJ71/92便の運休が決まった現在となっては虚しい話ですが、一応これについても検証を加えておきます。スターフライヤーが窮余の一策として呈したSFJ71/92便のプロモーションは、以下の2つです。

  1. 羽田空港での「当社早朝深夜便駐車場料金」の導入
  2. 乗合タクシーの利便の向上

 取り敢えず、首都圏在住者がSFJ71/92便の利用を忌避する原因を羽田アクセス/イグレスに求めたという所までは正解です。しかし、上記2施策がどれだけ訴求力を持つかとなると、私には疑問ばかりが残ります。
 前者の駐車場割引については、その恩恵を受ける旅客は余り多くなく、割引を受けようにも内容が不十分です。東京都や神奈川県といった都市部においては、鉄道やバスなどの公共交通機関が高度に発達していて、日常生活の範疇では自家用車を必要としない地域も数多くあります。また、自家用車を持とうにも、その駐車場代がバカにならない為、費用対効果の視点で自家用車の保有を諦める世帯も少なくありません。首都圏在住者における羽田アクセスのデファクトスタンダードはモノレール・京急またはリムジンバスであり、羽田発着便の特定便割引運賃においては、この地上アクセスの充実度がそのまま運賃の高低にも反映されているのです。そうした中、幾ら空港の駐車料金を割引すると言ったところで、抑も羽田アクセスに自家用車という選択肢を持たない首都圏在住者には何等訴求力はないのです。縦しんば、自家用車で羽田空港に乗り付ける向きが飛び付いてきたとして、土日を含む空港内での駐車ではそこそこの料金を取られるという事であれば、敢えてSFJ71/92便を利用するベネフィットは殆どが減殺されてしまいます。
 更に言うなら、SFJ92便では、旅客に対してビールを無償提供しています。当然ながら、羽田空港の駐車場を利用している向きはこのビールに与れないのですが、降機後に自動車を運転する事が明らかな旅客がいる中で酒類を提供するなど、スターフライヤーコンプライアンス精神が疑われても仕方がないくらいの暴挙です。このプロモーションは、アル中に対する嫌がらせでもなければ、警視庁や神奈川県警とタッグを組んだ飲酒運転摘発のマッチポンプであるとしか考えられません。単なる酒気帯び運転の検挙で済んだならまだしも、飲酒運転によって交通事故でも起こされた日には、いよいよスターフライヤー自身がその幇助者として責任追及される事になります。自家用車を自社便の前後アクセスとして重視するのであれば、機内での酒類提供など一刻も早く中止すべきでしょう。
 話を駐車場割引に戻しますが、どうしても駐車場料金割引をプロモーションの一環としたいのであれば、1日や2日程度料金を割り引くのではなく、成田空港近辺のホテルのように、SFJ71/92便利用者は駐車場2週間無料くらいの事をすべきでした。このくらい分かり易いプロモーションをして、初めて早朝・深夜便も首都圏在住者に認知されるというものです。勿論、これでさえ少なからざる首都圏の自家用車非保有層には何等訴求力を持ち得ないのですが、少なくとも首都圏郊外在住者に対しては、そこそこの認知度アップに繋がる事でしょう。基本的に、単身客が空港アクセスに自家用車を選択する事が少ない事を考えれば、1週間くらいの駐車料金など、早朝・深夜便のロードファクター向上でお釣りが来るはずです。
 あとは、後者の乗り合いタクシーについてなのですが、これも首都圏在住者にとっては甚だ不十分なサービスです。というのも、山手線のターミナル駅横浜駅なんかに連れて行かれた所で、大抵の首都圏在住者はそこからの前途が長く続くからです。縦令横浜駅まで3,000円で行けたとしても、横浜駅から自宅までのタクシー代が1万円を超えてしまうようでは、早朝・深夜便を利用するベネフィットなど一瞬で吹き飛んでしまいます。砂津・三萩野・引野口といった拠点さえ押さえておけばどうにかなる北九州市とは異なり、首都圏のアクセスを確保する為には面的なカバーが必要になってくるのです。取り敢えず、STAR1/7ベースで、タクシーを利用してもなお前便利用時の運賃よりも安くなるような料金設定をする事が、早朝・深夜便の利用促進には不可欠だった事でしょう。
 更に言うなら、深夜便だけでなく早朝便利用時においても、首都圏で同種の乗り合いタクシーを導入すべきです。羽田アクセスに難があるのは、SFJ71便もSFJ92便も同じです。それならば、SFJ71便に接続する羽田空港行きの乗り合いタクシーを運行すれば、これまた幾許かのロードファクター向上には繋がった事でしょう。その際、タクシー運賃を含めてもSFJ73便に対してコスト面で優位に立てるようにしなければならないのは、言うまでもありません。
 駐車場料金割引にしても乗り合いタクシーにしても、スターフライヤーの施策を見て私が改めて感じるのは、スターフライヤーが北九州での価値観でしか首都圏でのサービスを提供できていないという事です。スターフライヤー設立の経緯からすれば、社内には少なからず北九州都市圏以外の出身者も含まれているはずなのですが、どうしてこういう見当外れなプロモーションにストップを掛ける人間がいなかったのか、私には疑問でなりません。まぁ、全社一丸となってお座なりなプロモーションをしようというのが趣旨だったのだとすれば、ある程度理解の余地も生まれてこようというものですけどね。最初から「早朝・深夜便の運休ありき」という事であれば、企業としての姿勢に強く違和感を抱くものの、行動の一貫性としては説明が付くでしょう。


4.その他当面のイベントのご紹介

 ここからは、どうでもいい話が続きます。先ずは、「敬老の日企画」についてです。既に8/20を過ぎていますから、スターフライヤーの公式サイトにもイベント詳細が発表されています。

スターフライヤー敬老の日』キャンペーンサイト

http://www.starflyer-info.jp/campaign2006_0809.html

 またもニッチ狙いのキャンペーンです。「北九州近郊(福岡県、大分県山口県)および首都圏にお孫様が在住される祖父母様とそのお孫様が対象」との事ですが、これらの旅客がスターフライヤーの上得意に育つ可能性はかなり低いでしょう。余程のジジバカ・バババカでもない限り、東京=北九州の距離を移動して孫に会いに行くなど、精々年に2回か3回、盆暮れ正月にゴールデンウィークくらいのものです。こんなキャンペーンを8月下旬から開始しても、それは遅きに失するというものであり、どうせやるんだったら帰省ラッシュ真っ只中の最ピーク期にこそ実施すべきでした。「スターフライヤーがキャンペーンしているから孫にでも会いに行くか」などと考えるような祖父母がどれだけいるのか、スターフライヤーの企画担当者は少しでも考えたのでしょうか。
 更に言うなら、このキャンペーンは祖父母と孫とが会うシチュエーションに対する考察が剰りにも不足しています。というのも、盆暮れ正月やゴールデンウィークにおける帰省の圧倒的マジョリティは、両親が子供を連れて祖父母宅へと向かうものであり、孫だけが単身で祖父母に会いに行ったり、逆に祖父母が孫に会いに来たりする類型は、日本における帰省では極めて異例なものです。しかし、このキャンペーンにおいては「お孫様もしくは祖父母様に同行される付き添いの方は大人1名様まで」という縛りがありますから、一人っ子世帯の帰省においては、両親の片方は正規運賃を利用しなければならないという食わせ物です。勿論、STAR28やSTAR LIMITEDといった格安運賃を利用できればそれに越した事はないのですが、そうなると今度はこれらの格安運賃よりも高い運賃を設定するキャンペーンの意義そのものが不明になります。小児旅客を確保する為だけに、どれだけの手間を掛ける事になるのかを考えると、他人事ながら私も頭を抱えてしまいます。


5.空港アクセスについて

 続いて、北九州空港のアクセス改善についてです。例によって、ホームページ上でキャンペーン情報が一切掲載されていないのはお約束ですが、北九州という目的地そのものに魅力が感じられない以上、どんなに空港アクセスを改善したって無駄な努力というものです。強いて空港アクセスについてのPR・イベントを実施するにしても、現在「新北九州空港はアクセスが不便だ」と思われている原因の85%は行政当局の無為無策にあるのですから、スターフライヤー1社が頑張ってどうにかなるものではありません。取り敢えず、航空便利用者の駐車場無料化や空港連絡バスの多頻度等間隔運行への切り替えは急務なんでしょうが、果たして福岡県や北九州市が何処まで聞く耳を持つのか、私には甚だ疑問でなりません。
 因みに、8月以降にスターフライヤーが首都圏で開催したイベントは、以下の1つだけです。

○Good Design Award

http://symy.jp/?sL-(ウェブ精米)

 相変わらず、スターフライヤーは悪い意味で「デザイナーズエアライン」のままのようです。


6.鳥害について

 最後に、鳥害についてです。スターフライヤーは度々バードストライクに見舞われ、それが原因で何便かの欠航も出しています。これについては、空港当局も無為無策という事ではなく、既に様々な対策が実行に移されています。

○鳥衝突多発、「洋上の羽休め場?」…北九州空港

http://symy.jp/?Muvウェブ魚拓+ウェブ精米)

 スターフライヤーの具体策にもあるように、これは航空会社ではなく空港当局が対処すべき問題なのですが、私が思うに、バードストライクが根本的解決を迎える可能性は皆無です。というのも、新北九州空港は野鳥の生息地となるべき場所に建設されたからであり、新北九州空港が現在の場所にある限り、曽根干潟から野鳥が飛来する事は至極当然の話なのです。これを回避しようとするなら、根本的解決策は唯一つ、新北九州空港の運用を今すぐにでも停止する事しかないのです。
 新北九州空港の建設是非判断において、旧北九州空港(曽根空港)の拡張という選択肢が採られなかった理由の1つに、旧北九州空港の沖合に広がる曽根干潟の存在がありました。結局、この曽根干潟を温存するが為に、3,000億円からの税金が周防灘に海中投棄されてしまったようなものなのですが、その温存した曽根干潟新北九州空港を鳥害で悩ませる結果になるとは、なかなか皮肉なものです。それでいて、新北九州空港曽根干潟の沖合を塞いだ事による環境悪化が懸念されているというのですから、何の為に新北九州空港を建設したのか分からなくなってしまいます。まぁ、こういうオッペケペーな公共事業が野放しになってしまう現状が、福岡県や北九州市民度をよく指し示しているのでしょう。どんな時代においても、民度を凌駕する政治は発生し得ないのですから。



 という事で、長々とスターフライヤーの具体的な施策案を検証してみましたが、やはり結論はスターフライヤーオッペケペーの官民複合体でしかない」という所に至るようです。早朝・深夜便の運休によって若干の光明は見えてきましたが、スターフライヤーをまともな航空会社に育てる為には、今まで以上に北九州外からの監視を強めていくしかなさそうです。そんな時、最も便りになるのが外資系ファンドであるというのが、実に情けない話ですね。