さて、小田急や京王が徒に遅延を重ねている一方、東急ではこんな対策を始めるようです。
○急行、ラッシュ時は各駅停車へ「格下げ」…東京急行
http://symy.jp/?L.z(ウェブ魚拓+ウェブ精米)
どう見ても快速です。
本当にありがとうございました。
本当はニュースに分類すべきなのでしょうが、これだけのブログに先を越されていては、今更何のニュースバリューもないでしょう。
○とうとう他に方法がなくなってきた? Cassiopeia Sweet Days/ウェブリブログ
○Best of George Worst (仮) 東急田園都市線、急行を各駅停車に「格下げ」。
○やる記 ラッシュ‥僕もう疲れたよ
○考え直させて (私家版) 快速復活キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
○melonpanのつぶやき。 - 田園都市線急行格下げ!
○red star's Blog 903.東急版区間急行?
○ザ・日記パレード(赤版):東急田園都市線・朝の急行見直しへ
○073.第三の種別|さすらい館Returns
http://ameblo.jp/sasurai-museum/entry-10023227578.html
私自身、仕事の関係で何度か朝ラッシュ時の東急田園都市線を利用した事がありますが、こちらも小田急や京王に負けない程の慢性的な遅延体質です。5分、10分といった程度の遅れなら可愛いもので、本来は神保町に着いているべき時刻に渋谷到着なんて事すらありました。中学・高校・大学と、小田急ではなく東急を利用して通学する事も可能だったのですが、社会人になってから東急を利用するに付け、しみじみ「小田急でよかった」と感じます。
朝ラッシュ時に優等列車を運転しないというのは、ターミナル容量に難を抱える鉄道会社の常套手段で、関東ではJR中央線快速電車や京王井の頭線などにその実例を見る事が出来ます。どうせ優等列車を運転しても遅延ばかりするというのであれば、全列車を各駅停車にして混雑を平準化させた方がいいというのは、一理ある話です。「女性専用車の設置で混雑率の車両間較差を平準化しよう」と同様、乗客本位ではなく鉄道事業者本位の発想なんですけどね。
東急田園都市線におけるボトルネックは、これまたハッキリしています。東急最大のターミナルである渋谷駅の規模が剰りにも小さすぎるのです。1面2線で線路容量も少なければ、狭隘なホームで乗客処理能力も低く留まっています。渋谷そのものを発着点とするトリップも多数あれば、ここでJRに乗り換えるというトリップも多数あります。それでいて、他路線への乗り換えは全然考慮されていないのですから、これで混雑が発生しない方がおかしいというものです。
どうせ大井町線への旅客誘導なんか成功しませんし、それならそれで大岡山が新たなボトルネックになるだけです。根本的な解決の為には、最低でも渋谷駅を2面4線に拡張する必要があるのですが、あの地下空間では建設もままならないでしょう。強いて建設スペースを捻出するなら現半蔵門線ホームの直下なのでしょうが、無計画な東京の事ですから、今頃は唯一の拡張可能なスペースを建設中の13号線が横切っているんでしょうね。
因みに、上記ブログの一部で言及のあった列車種別名ですが、これは普通に「快速」が復活するだけではないかと思います。というのも、
- 往時の快速と停車駅が殆ど近似*1する。
- 多くの利用者にとって、「快速」という種別名称は馴染みがある。
- 東急新5000系には「快速」という種別幕が用意されている。
- 種別名称が2文字で収まる為、各種LED掲示板の仕様変更が少なく済む。
という事情がある為、導入が非常にスムースなんですね。どうせ、半蔵門線内で通過運転が実施される事は未来永劫あり得ないのですから、渋谷駅到着時に種別表字幕を空文字*2にしてしまえば、東武伊勢崎線内での混乱も発生しません。同様に、夕ラッシュ時の中央林間方面で快速を復活させる場合でも、押上駅到着時に種別表字幕を設定してあげれば、半蔵門線をスルーしていく旅客もそんなに多いのでなし、余り混乱はしないでしょう。この種のノウハウは、つい最近まで急行が通勤準急にバケラッタなんて事をやっていましたから、十分に蓄積があるでしょう。
もし、どうしても「快速」という種別名称に難があるというのであれば、次点に来るであろう種別名称は「通勤急行」なのでしょうが、これは東急にも東武にも存在した事がない種別名称ですから、余計な混乱を招く事になりかねません。だからといって、現在の急行を「特急」に格上げしようものなら、今度は快速以上に東武線内で混乱を招くのみです。こうした問題を根本的に解決しようとするなら、やはり国土交通省が列車種別の序列をガイドライン化すべきなんでしょうね。