五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

総務省が実名でのインターネット利用を呼び掛け

 やっぱり、個人情報保護なんてのは大嘘だったんですね。

○『ネット利用は実名で』 小中校でブログ教育を

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20050627/eve_____kei_____000.shtml

 一体、総務省のバカは何を考えているんでしょうか。メディアリテラシーに劣る小中学生にプライバシーを暴露しろだなんて、とても正気の沙汰だとは思えません。何処かのホリエモンではありませんが、学校名と氏名とさえあれば、個人情報は芋蔓式です。実名でブログを開設した所で、得られるものは信頼性ではなく無数のダイレクトメールくらいです。あとは、精々ストーカーに付きまとわれるくらいですかね。
 大体が、実名での署名さえあれば情報が信頼性を持つなんて考え方自体、総務省メディアリテラシーの低さを如実に示しています。2ちゃんねるの膨大なレスの中に信憑性の高い情報が含まれている事もあれば、歴とした看板を持つ大マスコミが世紀の誤報を垂れ流す事だってあります。勿論、ブログやSNSにおいても例外ではなく、実名の公表の有無に関わらず、情報に信憑性のあるサイトと全くそうではないサイトとの両方があります。
 本来なら、実名や看板に騙される事なく、情報そのものの信憑性を見極める力を持つ事こそが、小中学校におけるメディアリテラシー教育の到達目標でしょう。しかし、総務省がこんな音頭を取ってしまっては、有名人の名前や大企業の看板にコロリと騙されてデマを信じ込んでしまうバカが大量発生するだけです。まぁ、それこそが総務省の狙いなんでしょうけどね。或いは、何処かの支那みたいにインターネット上の情報を統制したがっているのでしょうか。

○中国、Webサイトとブログを登録制に――非登録サイトは閉鎖へ

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/07/news093.html

 まぁ、この制度は無駄骨に終わるんでしょうけどね。結局、海外のサーバーにアクセスされたらそれまでです。それとも、先行者を造り上げた技術で、インターネット鎖国みたいな事でもやるんですかね。



 百歩譲って、実名でのブログ利用そのものを推進するにしても、今度はなりすましへの対策という別の教育をする必要が出てきます。インターネット上においては、他人の名前を騙る事など、いとも容易いものです。メール送信者の偽装など、それこそインターネットを始めたばかりの小学生でも簡単に出来てしまいます。当然、ブログにおけるコメントでも同じ事が言えますし、抑もブログ開設者自身が他人の名前を騙る可能性だってあるんです。
 で、そういうなりすましを見破る為には、メールヘッダーだのアクセスログだのを解読・解析する能力が必要になるのですが、総務省の情報フロンティア研究会とやらは、小中学校でそういう教育をする事まで見据えているんでしょうかね。もし、本気でこの種の教育をやろうとしたら、小中学校ではとても人材不足のはずなんですけどね。高校の情報科教員ですら、メールヘッダーの読み方をきちんと理解している人は殆どいないはずです。
 結局、普段インターネットを使っている大人自身のメディアリテラシーが高くならなければ、とても子供にメディアリテラシー教育なんか出来ないんです。実名を晒してそれでも無事でいようとなれば、晒す側にはそれ相応の防衛策が必要になります。ブログなどというSEO対策の進んだツールであれば、本人が意識するよりも圧倒的に速く、そして広汎に、個人情報が伝わってしまうものです。当然、教育用という事であればロボット制限などの対策を施す必要も出てくるのですが、総務省の中の人は誰もこんなサイトを確認していないんでしょうね。

○No Need Robot Club ロボット型検索エンジンへの対応方法

http://www.juraihelm.com/NNR/

 或いは、確認したけど内容を理解できるオツムがなかったとか。こちらの方が可能性高いかも知れません。