五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

禁煙雀荘フェアリー

 さて、ここ数日ブロハラに大幅な時差が発生していましたが、この間に私が何をしていたのかというと、先月オープンしたばかりの雀荘に通い詰めていました。

○雀サクッ|渡辺洋香さんの雀荘がオープンします(^^♪

○ヨーコにTouch! | 禁煙雀荘fairy

http://jan39.com/column/log/eid11.html

 ちょうど、大阪北浜の麻雀大学でヤニ臭にノックアウトされていたところなので、「雀荘から紫煙が消えるとどういう事が起こるのか?」という興味本位で覗いてみました。まぁ、ヨーコ会長こと渡辺洋香プロのネームバリューも大きいんですけどね。

だめんず・うぉ~か~ (1) (扶桑社サブカルPB)

だめんず・うぉ~か~ (1) (扶桑社サブカルPB)

ヨーコ会長の恋愛勝負

ヨーコ会長の恋愛勝負

渡辺洋香写真集 服を着させてください

渡辺洋香写真集 服を着させてください

 この容姿にして今年で……くわばらくわばら(;´Д`)

 エレベーターで8階に上がると、眼前にデカデカと渡辺洋香プロのポスターが貼られていました。そして、そこから奥に進むと、雀荘とは思えないほど明るい照明の空間がありました。

 いらっしゃいませ〜♪

 メイドさんのコスプレをしたメンバーのお出迎えです。これも渡辺洋香プロの趣味なのでしょうか。
 メイド属性のない私は、黙々とメンバーカードを記入の上、ルール説明を受けていました。通常のフリー雀荘と同じルール・システムなのですが、特記事項になるべき部分だけ抜粋するとこんな感じです。

  • 来店時に3,000円の預かり証を購入し、帰る時に返金。
    • 預かり証を精算に使用する事も可能だが、次ゲーム以降続行できなくなる。
  • ゲーム代400円・トップ賞100円。
    • 何れも後払いとなり、精算時にはゲーム代を差し引いた額が表示される。
  • チップの対象は一発・裏ドラ・赤牌。
    • 赤牌は各1枚ずつで、鳴いていてもチップの対象。
  • 親は聴牌連荘で、形式聴牌も可。
  • 四風子連打・九種九牌は流局親流れだが、四家立直は続行。
  • 0点ジャストは続行、箱割れ時の箱下精算はなし。

 赤が常にチップの対象となる為、こちらでの増減がなかなかバカになりません。この点は、赤牌が固定ドラ以上の意味を持たないオレンジハウスで打ち慣れている私にとって、かなり注意が必要です。
 また、禁煙雀荘を謳っているからか、ドリンクや菓子類はかなり充実しています。特に、紅茶関係は種類が充実していて、アイスでもストレートティーとミルクティー、ホットだとそれに加えてオレンジティーやピーチティーなどが用意されていて、場合によってはアップルティーやブルーベリーティーが提供される事もあります。クラスJハーブティーの類に慣れ親しんでいた私にとっては、非常にありがたいサービスです。菓子類も、定番のキャンディーやラムネだけではなく、一口サイズのチョコレートまで用意されていますから、糖分補給には申し分ないでしょう。



 さて、肝心の渡辺洋香プロなのですが、本人ホームページの文言に違わず、毎日出勤しています。それも、単に「顔を出す」という程度ではなく、他のメンバーと同じく、お茶汲みや店内清掃から精算補助にルール説明まで、きちんと自分で仕事をしています。勿論、代走や本走で卓に入る事もあるのですが、フェアリーにおける渡辺洋香プロは、あくまでも「麻雀プロ」ではなく「店主格のメンバー」です。
 私は、ここ以外にはオレンジハウスしか麻雀プロの名前を出している店を知らないのですが、果たして麻雀プロがメンバーの1人としてまともに仕事をしている雀荘がどれほどあるでしょうか。私が思うに、「○○プロの店」と看板を出している雀荘の殆どは、そのプロがたまに「顔を出す」程度で、その時も店の仕事は殆どせずに、麻雀だけをしているような気がします。勿論、人気のある麻雀プロともなれば、普段の仕事そのものが忙しいでしょうから、なかなか店に顔を出す事もままならないでしょう。しかし、せめて名義貸ししている店に足を運んだ時くらいは、普段店を切り盛りしているメンバーの手伝いをすべきでしょう。それが、メンバーに対する労いというものではないでしょうか。
 聞く所によると、フェアリーの開店前、ここは「ルミちゃんアキちゃん」という二階堂姉妹の店だったという事です。しかし、果たして二階堂姉妹がどれだけこの店に顔を出していたのか、私は甚だ疑問でなりません。ましてや、テレビや雑誌などでアイドル扱いされている2人の事ですから、たまに店を訪れた時でも、進んでお茶汲みや店内清掃に精を出していたとは思えません。あくまで推測ですが、ルミちゃんアキちゃんが潰れた理由の一つには、こうした麻雀プロの思い上がりにあるような気がしてなりません。
 「だめんず・うぉ〜か〜」のヒット以来、渡辺洋香プロも「ヨーコ会長」としての仕事がかなり増えている事でしょう。しかし、そんな忙しい中でも毎日フェアリーに駆け付け、他のメンバーと同じく店の仕事をこなしているというのですから、頭が下がります。「当たり前の事」なのかも知れませんが、それが出来る人が余りいないのが、悲しいかな最近の日本なのです。

 そんな禁煙雀荘フェアリーですが、私は接客業として非常に高レベルにあると思っています。それは、禁煙だからという事でも渡辺洋香プロがいるからという事でもなく、メンバー個々人の意識がしっかりしているという事です。この1週間通い続けただけでも、

  • 客に対してきちんと挨拶する。
  • 客の名前をきちんと覚え、バイネームで応対する。
  • 常に店内を見回し、客の意思に先回りしたサービスを提供する。

 という、接客業としては当たり前ながら、今までの雀荘では剰りにも軽視されていた部分について、総てのメンバーがそつなくこなしているのです。こうしたホスピタリティの重要性は、雀荘に限らずとも、あらゆるサービス業の従事者が遍く認識している事でしょう。しかし、それを継続的に実践できている企業がどれだけいるかとなると、余り多くないのが現実であるようです。
 ホスピタリティの維持向上には、従業員各人の意識向上だけでなく、企業としてのモラルの維持向上が必要不可欠です。その為には、トップに立つ人間が率先して行動する事が重要です。私がフェアリーを見る限り、今のところホスピタリティの維持向上については非常にうまくいっているように見えます。その陰に、自ら汗を流す事を厭わない渡辺洋香プロの姿があるのは、言うまでもありません。
 唯一私が懸念するとすれば、こうした「地味なホスピタリティ」が果たして雀荘の客層に受け入れられるのかどうかという事です。挨拶にしろバイネーム応対にしろ、サービスを受ける立場にある顧客が不快になる事は決してありません。しかし、そういう「サービス業としての接客レベルの高さ」が雀荘としてのセールスポイントになるかというと、私はなお一抹の不安を拭い切れません。接客レベルの高さを実感するには、顧客もまた高レベルでなければならないからです。そういう意味では、フェアリーにおけるホスピタリティ維持向上の当否は、雀荘における顧客のみならず麻雀ファン一般の民度の高低を知る格好のバロメーターとなる事でしょう。



 さて、フェアリーでの「地味なホスピタリティ」を見るに付け、私が気になるのは、言うまでもなくスターフライヤーです。こちらは、黒を基調としたトータルデザインやタリーズコーヒーなどの「プレミアムドリンク」など、「一味違うホスピタリティ」を売りにしています。開港したばかりの新北九州空港と合わせ、イメージ戦略としては今のところ大成功であると言っていいでしょう。
 しかし、就航から1週間の口コミを散見するに付け、私はスターフライヤーのホスピタリティにかなり疑問を持ってしまいます。特に、遅延や欠航、或いはシステムトラブルといったイレギュラー対応において、スターフライヤーにはかなりケチが付いてしまう状況です。流石に、「二度と使うもんか」という意見は出ていないようですが、現状が改善されないようだと、スターフライヤーは新路線どころかジリ貧に陥る事でしょう。
 フェアリーにおけるホスピタリティの肝要は、禁煙である事でもドリンクが充実している事でもありません。メンバー個々人の意識の高さから来る「居心地の良さ」なのです。派手なサービスで「見た目に分かり易いホスピタリティ」を提供するというのは、ファーストインパクトとしては有効かも知れませんが、所詮それは一過性のものでしかありません。派手なサービスで誘致した顧客をリピーターへと育て上げるには、目に見えない点での「地味なホスピタリティ」を高める事こそが必要なのです。
 見た目の格好良さやプレミアムドリンク、或いは個人用テレビといったものは、なるほどキャッチーなセールスポイントではあります。しかし、こういう派手なサービスばかりに注力していては、ホスピタリティの本質を見失います。就航直後のご祝儀相場が続いている今だからこそ、スターフライヤーは今一度そのホスピタリティを再点検すべきでしょう。黒一色のデザインが飽きられる事はあっても、「地味なホスピタリティ」が飽きられる事は決してないのですから。