五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

警察庁がWinnyの使用を全面禁止へ

 取り敢えず、こんなニュースでも。

警察庁が緊急通達「私物PCでもWinny厳禁」

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/03/08/11147.html

 業務使用の有無を問わず、自宅で所有する個人PCでもWinnyを禁止するというのですから、これはかなり本格的な規制です。まぁ、どんなに厳しい規制や罰則を布いた所で、結局やる奴はやるんでしょうけどね。それに、情報漏洩はその性質上不可逆ですから、泥縄の対策は何等意味を持たないのですが。
 私ですか? 入れてませんよ、Winnyなんか。というよりも、恐くてインストールなんか出来ませんって。何せ、

  • Winny用の送受信ポートを開放しろ
  • プライベートIPアドレスを固定で割り振れ
  • キャッシュを溜め込む為にハードディスクを空けておけ

 だなんて、無茶言うなっていいうかうちの敷居を跨ぐなって感じですからね。固定IPでポート開放だなんて、自殺行為もいい所です。
 しかも、このWinnyに感染するキンタマウィルス、基本的にはデスクトップ上のファイルしか流出させません。最近でこそ、マイドキュメントやボリュームディスク全体を公開してしまう亜種のウィルスも出ているようですが、恐らく大多数のキンタマウィルス被害者は、デスクトップ上のファイルが流出の被害に遭っている事でしょう。ローカルもネットワークも無防備だというのでは、ウィルスに感染して当然というべきです。
 抑も、デスクトップに生のファイルを配置している時点で、その人のメディアリテラシーが知れてしまいます。残念ながら、システム業界でも平気でデスクトップにファイルを置こうとする向きは多いですが、ファイル管理という観点からすれば、これは決して勧められたものではありません。少なくとも、Windowsのようにデスクトップのフォルダ階層が複雑なOSでは、論理的に分かり易い場所にファイルを安置するのが常識です。やはり、MS-DOS時代を知らない人間が増えてきたって事なんでしょうね。
 閑話休題キンタマウィルスに感染している人は勿論、Winnyの推奨仕様通りにインストールしているという人も、凡そネットリテラシーが著しく欠如しているものとしか思えません。こんなセキュリティホールともいうべきソフトの所為で、他のP2Pソフト全体までもが危険視されてしまうというのは、P2Pソフトの開発者や利用者にとって甚だ迷惑な話です。P2Pソフトの利用に係る合法性・違法性はさておき、少なくともWinnyを報じるマスゴミくらいはその特殊事情に目を向けるべきでしょう。「どうせ違法ファイルを交換しているんだろ?」で思考停止してしまうのは、メディアとしての責任放棄に他ならないのです。