五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

今から気になるスターフライヤーのイレギュラー運航対策

 さて、こんな運行障害に遭遇した私ですが、ここで1つ気懸かりな事が出てきました。それは、スターフライヤーがイレギュラーに遭遇した時の対応です。事業認可を取得している以上、イレギュラー運航対応などを含んだ運送約款は存在するはずなのですが、ホームページでは一切公表されていません。
 何故、イレギュラー運航対応を気にするのかというと、スターフライヤーにはイレギュラーに対応するマージンとなるリソースが殆どないからです。例えば、新北九州空港悪天候などで閉鎖され、福岡空港山口宇部空港ダイバートした場合、JALやANAであれば、そこで運航を打ち切る事が出来ます。新北九州空港の復旧が遅れそうな場合は、福岡空港山口宇部空港から臨時便を飛ばす事も可能です。
 しかし、スターフライヤーには新北九州空港以外の定期便就航空港はありませんから、代替空港に着陸した場合、乗客も貨物も機内で足止めを食らう事になり、再度新北九州空港に向けて出発するか、或いは羽田空港に引き返すかしかないのです。何れにしても、乗客や荷主にとっては、一気にスターフライヤーの心証が悪くなる事でしょう。就航空港が限られる新規航空会社は、こういう時にその弱味が露呈してしまうのです。
 イレギュラー運航への対応は、顧客満足度を非常に大きく左右します。ここで不手際を見せてしまうと、どんなイメージ戦略をも凌駕するネガティブキャンペーンが顧客相互間に発生してしまいます。来るべき濃霧や台風のシーズンに備えて、スターフライヤーは今からでもイレギュラー対応方針を公表しておくべきでしょう。
 因みに、スカイマークはというと、「イレギュラー対応はしません」といった趣旨の対応方針を公表しています。

○2006年2月1日からの大幅運賃値下げに伴う、お客様へのご案内

http://www.skymark.co.jp/information/news/news051130.html

 JTBにおいては、上記対応方針の決定により、スカイマーク便を利用する主催旅行の販売を中止してしまいました。他社便や他交通機関の手配をしないなどという事であれば、イレギュラー時の旅程保障が全然出来なくなりますから、当然といえば当然の話です。
 スターフライヤーは、旅行会社向けに包括旅行割引運賃を販売する事を検討中との事です。しかし、包括旅行割引運賃として一括販売しようとするなら、そのサービス水準は大手旅行会社の要求する水準に達している必要があります。ろくにイレギュラー運航にも対応できないというのであれば、まともな買い手も付きません。スターフライヤーには、真っ当なイレギュラー対応方針を期待したいものです。まぁ、あんな高い運賃を取っているんですから、当然他社便振り替えくらいはしてくれますよね。