五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

小田急VSEが大人気ないブルーリボン賞獲得

 見事なまでに予定調和です。

鉄道友の会:2006年 ブルーリボンローレル賞選定車両

http://www.jrc.gr.jp/bl/2006/bl2006.htm

 以前にも書いたような気がしますが、ここまであからさまにブルーリボン賞を獲る事だけを目標に製造された車両というのも珍しいでしょう。逆に言えば、小田急にとってはそれだけEXEがブルーリボン賞を逃した事が悔しかったという事でもあり、今回のVSEは正に小田急の社運を懸けた渾身のロマンスカーなのです。
 これで、今回もミュースカイとのドッチラケでブルーリボン賞該当なしなんてオチになっていれば、恐らく小田急は今後二度とロマンスカーを新造しようとはしなかった事でしょうから、小田急沿線の鉄ヲタとしては一安心です。とはいえ、ロマンスカー路線の断念という事になれば、いよいよ南海本線で導入されているような一部座席指定特急の運行開始という現実路線も考えられた為、中長距離利用者としては若干残念でもありますね。(さがみ快速急行)÷2のような列車が出てくれば、新百合ヶ丘以遠の利用者は大いに助かるのですが。



 ところで、VSEが余裕でブルーリボン賞をかっぱいだ影で、今年はローレル賞受賞車両が4つも存在します。ブルーリボン賞×1+ローレル賞×3というのは過去に5回あるのですが、ローレル賞×4というのは史上初です。この事について、はてなダイアリー内ではこんなコメントが見受けられました。

「よくできました。みんなほめてあげます」って、ゆとり教育下の通信簿みたいで…時代性なんでしょうかね、これは。

 確かに、数ある名車の中から更に厳選するのが賞というものの本道のような気もするのですが、それよりも鉄道友の会による各賞の定義に立ち返るべきでしょう。

ブルーリボン賞ローレル賞は、鉄道友の会が毎年1回、前年中に営業運転に就いた車両の中から選定している賞です。両賞の趣旨や選考方法は以下の通りです。

ブルーリボン賞(1958年制定)
全会員による投票をもとに、会員が優秀と認めた車両を選定します。
ローレル賞(1961年制定)
性能、デザイン、製造企画、運用などの諸点に卓越したものがあると、選考委員会が認めた車両を選定します。

 上記の定義からするに、2005年の鉄道車両VSEの一人勝ちであり、ローレル賞は該当なしとするのが正着のような気がします。まぁ、ブルーリボン賞を作らせた小田急電鉄がガチンコで車両造りに取り組んだら、そんじょそこいらの鉄道会社じゃ全然太刀打ちできませんって(;´Д`)