五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

静岡空港の需要予測未達がほぼ確定

 もう1つ、のぞみくん経由で仕入れたニュースです。

静岡空港日航が新千歳、福岡に 年間座席60万席、県予測届かぬ公算 /静岡

http://symy.jp/0Ht7ウェブ魚拓+ウェブ精米)

 年間提供座席数が60万席ですから、ロードファクターを少々低めに50%と見積もって30万人というのが年間利用者見込みという事になります。大体、反対派の予想通りの数字となりましたが、実際にはロードファクターが40%を切る可能性もありますから、期待できる範囲としては20万人強くらいに思っておいた方がいいでしょう。
 あとは、鈴与航空(仮称)のロードファクターがどの程度になるかにもよりますが、どんなにいい数字を叩き出しても、年間利用者数は40万人止まりが関の山といった感じです。とはいえ、年間40万人もの利用者がいれば、何処かの鳥取空港や旧北九州空港よりも余程多くの需要が存在する事になります。ましてや、東京モノカルチャー空港に陥っている山陽・山陰の各空港とは異なり、東京線も大阪線も存在しないのに40万人という事になれば、地方空港としてはかなりのものという話になりそうです。石川嘉延県知事においては、40万人弱という現実的な利用見込みを踏まえた上で、その40万人にどれだけ快適な空港サービスを提供できるかという事について努力して欲しいものです。106万人なんて無茶な数字を狙うのは、それからでも遅くありません。



 因みに、需要予測未達という点については、最近物凄く分かり易い前例が存在します。言わずもがなの新北九州空港です。2002年3月時点での需要予測からの下落率は、最早日本の航空行政史上に残ると言ってもよいくらいで、僅か2年弱で580万人が100万人になるという末吉マジックは、静岡空港よりも遥かに明確かつ悪質な需要予測詐欺なのですが、不思議とこちらに対する批判意見は全く聞こえてきません。
 開港前から需要予測に白旗を掲げた新北九州空港とは異なり、静岡空港はあくまでも106万人という数字と心中するようです。需要予測の下方修正を実施しないというのであれば、需要予測の半分にも満たない利用実績の場合、キッチリと行政責任を追及する必要があります。その時になって「最低でも100万人はいないと事業認可されそうになかったから……」なんて言い訳を始めたら、容赦なく石川嘉延を追い詰めていいでしょう。