五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

スターフライヤーの遅延に関する風説の流布

 疑心暗鬼ネタという事で、2ちゃんねる内某スレッドにおけるこんなコピペも取り上げておきます。

仕方ないよ、羽田の1タミ使っている以上
JALからの嫌がらせは避けられない
それに羽田のような混雑する空港や悪天候時は
国交省の指導によりJAL最優先で離着陸らしいから

 まぁ、スターフライヤーに宛がわれた羽田空港のPBBが第1ターミナルビル南端の1番だという事について「JALの嫌がらせ」と取るか否かは各自判断*1って所でしょうが、少なくとも「国交省の指導でスターフライヤーよりもJALが優先されている」という話は聞いた事がありません。新北九州空港のように滑走路が1本しかない空港であれば、出発機のSFJ機がShort of Runwayで到着機のJAL機を無意味に待たされる「表見上の嫌がらせ」*2もあり得なくはありませんが、深夜・早朝時間帯を除いて離着陸で滑走路が使い分けられている羽田空港では、その可能性もありません。要するに、こんな言説は少ない機材と短いターンアラウンドタイムとでゼロトレランスの機材繰りしか出来ていないスターフライヤーの責任転嫁に過ぎないのであって、もし本気でスターフライヤーの中の人がこんなパラノイアに陥っているんだとしたら、スターフライヤーの遅延体質は経営破綻まで直らないでしょう。或いは、スターフライヤー社員がこんな風説を流布しているんだとしたら、いよいよLQCと呼ぶ事さえ憚られるのですが、流石にそんな事はない……とも言い切れないのが、スタフラスタフラたる所以です。
 私が常日頃ブロハラで書いている事ですが、所詮航空機のフライトタイムなんて水物です。特に、羽田=北九州なんてのはジェット気流の影響をまともに受ける路線なんですから、機材繰りには余裕を持たせておくに越した事はありません。慢性的な遅延による客離れを考えたら、寧ろ5号機を導入していた方が安上がりだったのかも知れません。
 因みに、こうした出発遅れに際して多頻度顧客を黙らせておく為に使うのが、セキュリティチェック通過後における航空会社ラウンジなのですが、何をトチ狂ったのか、スターフライヤー北九州空港における自社ラウンジを閉鎖し、あろう事かセキュリティ外にあったカード会社ラウンジ「ひまわり」をセキュリティ内に招き入れてしまいました。北九州空港におけるスターフライヤーの明確なアドバンテージだったはずのLOUNGE NOIRが、却ってJALカードCLUB-A GOLD会員に塩を送る結果になっているのですから、元々スターフライヤーの顧客戦略などあってなきが如しというものです。これでは、遅延体質云々とは関係なく、顧客に飽きられるのも時間の問題でしょう。この辺が、デザイナーズエアラインの限界なんでしょうね。

*1:しかし、仮に1番搭乗口の充当がJALの嫌がらせだという事になれば、関西空港で北端に近い18番搭乗口を宛がわれている事も「ANAの嫌がらせ」という事になってしまいます。関空での嫌がらせ云々という議論が聞こえてこない所からして、「JALの嫌がらせ」云々の信憑性も自然と決まってくるというものです。

*2:因みに、海外空港においては、こうした「表見上の嫌がらせ」は結構存在します。明らかに離陸可能な間合いがある場合でも延々とShort of Runwayで着陸機を待たされた挙げ句、1つ隣の誘導路から追い抜いていった自国機が悠々とローリングテイクオフなんて事も日常茶飯事です。それを考えれば、スターフライヤーに対する「嫌がらせ」など、縦令それが事実だったとしても可愛いものです。