五月原清隆のブログハラスメント

これからは、セクハラでもない。パワハラでもない。ブロハラです。

政権交代の予感、という「空気」

 さて、明日は4年振りの衆議院議員総選挙です。前回の総選挙が2005年の米国同時多発テロ発生日でしたから、ほぼ4年間もの間総選挙がなかった事になります。そして、民主党は「政権を取ったら4年間は解散しない」との事ですから、場合によってはまた4年間総選挙がなくなる事になります。

○岡田・民主幹事長:4年間は解散せず−−明言

http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090814ddm005010072000c.html

 今回の総選挙、巷では民主党の圧倒的優位という見方が主流で、場合によっては民主党が300議席を突破するなんて予測すらあります。しかし、私はこの見方には非常に強い違和感があります。というのも、衆議院解散の直後から「何だかんだで実際には政権交代しないのではないか?」という疑念が消えないからです。その理由は、大きく分けて以下の3つです。


1.選挙戦が長過ぎて有権者が飽きている

 今回の選挙戦は、以下の日程で動いています。

 これだけ選挙期間が長く、しかもその大部分が夏休みという事になると、どうしてもダレてしまいます。しかも、東京都議会議員選挙まで毎週の如くあった地方選挙が夏休み中はピタリと止んでいるのですから、一部の政治的関心が高い有権者層を除けば、大多数は衆議院解散なんて事すら過去の話だと思っています。当然、都議選に至るまでの「民主党の快進撃」なんてのもすっかり忘れ去られ、もう一度自民党民主党とを比較する機会を有権者に与えてしまっています。
 一部マスゴミにおいては、この選挙期間中もずっと「いざ政権交代」とばかりに民主圧勝のニュースばかり流してきましたが、政策比較にしても議席予想にしても、公示もされていない内から1ヶ月近くも同じ事をやられては、流石に飽きが来るというものです。そして、その飽きによる嫌悪感は、マスゴミが猛プッシュしている民主党へと向かう事になります。となれば、300議席なんてのは以ての外、実際には単独過半数となる241議席すらかなり厳しいのではないか、というのが私の予感です。


2.若年層は自民支持が多数派

 最近の私は、殆どがブロハラではなくmixiでの活動です。ここで、ニュースに関するアンケートを主とするコミュニティに参加しているのですが、どのアンケートを見ても、圧倒的に自民支持(或いは自民寄りの意見)が多数だったりします。ひょっとしたら、2ちゃんねらーよりも保守的な色合いが濃いかも知れません。
 勿論、mixi2ちゃんねるなんてのは世間のほんの一部であり、ここでの自民優勢が必ずしも選挙戦における自民優勢を示すものではありません。しかし、最近の選挙における投票率の低下は、少なからず若年層の政治的無関心によるものです。その若年層が投票に行けば行くほど、自民党にとっては有利な展開になります。
 とはいえ、若年層の自民支持は殆どが民主党の政策(特に外国人政策)への批判票以上の何物でもなく、ある意味究極の浮動票であるとも言えます。そして、普通の浮動票よりも「質が悪い」のは、政治への関心は高いので、無投票には走らないという事です。つまり、自民党批判の受け皿になる政党が現れれば、若年層の票がそこにそのままスライドしてしまうという事であり、所詮はmixiでの自民支持など砂上の楼閣でしかないのです。


3.森田神の誤神託

 実は、これこそが最大の理由だったりします。選挙戦の長さや若年層の自民支持は決定的な要素にはなり得ませんが、誤神託は単体で政変が発生してしまいます。過去にも色々と実績があり、そして今回も既にこんな誤神託が出ています。


今日(7月21日)朝、麻生内閣衆議院解散を閣議決定し、午後の衆院本会議で衆議院は解散された。投開票日は8月30日になる。この夜か翌31日朝、政権交代が実現するか否かの結論が出る。私は、政権交代が実現し、民主党を中心とする連立政権が誕生すると予想している。わが国は歴史的大変動期を迎える。どうなるか注視していきたいと思う。

 果たして、この誤神託が今回も的中してしまうのか、はたまたマスゴミによる自民党ネガティブキャンペーンが誤神託をも飲み込むのか、明日の総選挙からは目が離せそうにありません。

 そんなこんなで、泣いても笑っても明日の夜には総選挙の結果が出るのですが、私の予想では民主党議席数は220台に留まるのではないかと思っています。勿論、自民党は今の議席数を大幅に減らす事にはなるでしょうが、果たして200議席すら割り込むのかとなると、些かの疑問符が残ります。仮に、民主党議席数を若干下回る事になろうとも、公明党は現在の議席数をほぼ維持する事でしょうから、両者を足したら辛うじて過半数の241議席を上回り、自公連立政権は首の皮一枚で生き残る事でしょう。
 とはいえ、これで「数の暴力」が通用しなくなりますから、一気呵成に郵政民営化後期高齢者医療制度導入が進んだ小泉政権下とは異なり、様々な重要政策が国会で停滞する事になるものと思われます。そして、自民党公明党の離反による野党への転落に怯え続ける事になり、その政策は常に公明党の顔色を窺いながら決定される事になります。恰も、9年前の総選挙でレームダックになった森喜朗内閣の末期を見るかのようです。
 一方で、この追い風においてもなお政権奪取できなかったとなれば、いよいよ民主党の空中分解が始まります。特に、今回は下馬評の大半が「300議席突破」「政権交代実現」と煽っているだけに、その反動は非常に大きなものとなり、小沢一郎は再起不能に追い込まれる事になるでしょう。そして、三々五々に散っていった元民主党の各グループが自民党内の反乱分子と結託した時こそ、真の政変の始まりなのかも知れません。