今日は、ニュースの代わりに小ネタコラムで埋めてしまいます(つ´∀`)つ
この前沖縄に行ってきた時にふと思ったのですが、那覇空港行きの航空券や出発案内では、当たり前のように「沖縄」と表示されます。JALやANAの時刻表やホームページにおいても、那覇空港は何故か「沖縄」と表記されていて、場合によっては「那覇」という但し書きさえ記されていない事もあります。最初から「沖縄」ではなく「那覇」と記しているのは、恐らくスカイマークくらいのものでしょう。
言うまでもなく、「那覇=沖縄」ではありませんし、逆に「沖縄=那覇」でもありません。「沖縄」というのは、県名或いは島名でしかなく、都市名として「沖縄」と発すれば、それは那覇ではなくコザを意味するのです。つまり、「沖縄空港」なんて言い方をしてしまえば、それは那覇空港ではなく米軍嘉手納基地になってしまうという事です。
勿論、JALやANAの関係者だって、沖縄県に沖縄市が存在する事など百も承知でしょうし、現地において「沖縄」と称すればそれがコザの意味に取られるという事も十分に理解しているでしょう。それを踏まえた上で、敢えて那覇空港の都市名に「沖縄」を採用しているとすれば、恐らく観光戦略上の都合なのでしょう。確かに、ヤマトンチューにしてみれば那覇もコザも一緒くたに「沖縄」というイメージでしょうし、「那覇」よりも「沖縄」の方がより観光地としてのイメージを強く抱きます。しかし、中部国際空港や仙台空港を「愛知空港」「宮城空港」などと称する不自然さを考えれば、自然と「沖縄空港」に対する違和感も覚えようというものです。こういう所への無頓着さが、在日米軍に対する意識の温度差にまで繋がっているような気がしてなりません。
なお、「沖縄市」にしても「うるま市」にしても、広域地名の僭称という全く別個の問題があるのですが、それについては楠原佑介さんの本を参照してもらう事にしましょう。
こんな市名はもういらない!―歴史的・伝統的地名保存マニュアル
- 作者: 楠原佑介
- 出版社/メーカー: 東京堂出版
- 発売日: 2003/05
- メディア: 単行本
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